日経平均   28,906.88 円 ▼ 162.28 円
≪東証一部≫
売買高    8億5,258万株
売買代金  2兆0392億4700万円
値上り銘柄数 1,588 銘柄
値下り銘柄数 547 銘柄
騰落レシオ(25日) 90.10 %
為替 1ドル=114.89 円

☆ 市況概況 ☆

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

米国株もまちまちで手仕舞い売りに押されて軟調

米国株はまちまちでさすがに半導体関連銘柄なども売られたことから、日本市場でもここのところ急騰していた半導体関連銘柄などに手仕舞い売りが出て売り先行となった。寄り付きの売りが一巡となると買い戻しも見られ、一時堅調となる場面もあったのだが、29,000円を超えると売られるという展開で再度下値を試す動きとなった。いったん下落となると一気に下げる場面もあったが、最後は下げ渋り、前場の取引を終えた。

昼の時間帯も特に材料は見られず、買戻しなどもあって後場も下げ渋りとなったが、特に買い上がるでもなく指数に方向感は見られなかった。上値の重さが嫌気されながらも売り急ぐということでもなく、冴えないながらも下げ渋りとなった。最後は買戻しを急ぐ動きも見られて指数を押し上げ、後場の高値引けとなった。

小型銘柄は総じて堅調となった。二部株指数は大幅高となり、東証マザーズ指数や日経ジャスダック平均も堅調だった。先物は相変わらずまとまった売り買いは少なく、ヘッジ売りで指数を下押す場面もあったが、特に断続的な動きということでもなく、大きく方向付けるようなことはなかった。

閑散に売り無しということでここまで堅調な展開だったが、売りがなくても買戻しが一巡となると買われないという状況で冴えない展開となった。今年もあと残すところ一日となったが、手仕舞い売りに押されるのではないかと思う。上昇が期待できるとすれば、年初の買い、月初の買いということなのだろう。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
75日移動平均線や雲に上値を押さえられた。下値の25日移動平均線まで一気に調整ということでもなく、中途半端な位置にあるが、25日移動平均線が上昇に転じるところでもあり、ここで値持ちが良いのかどうかが注目される。

☆ あれやこれやと一言 ☆

さすがに半導体関連銘柄など買われ過ぎ感が強いということで売られた。一方で、ファーストリテイリングが直近の安値を下回るなど買われすぎ銘柄の修正安が続いており、指数の上値を押さえる要因となっている。ソフトバンクGは堅調だが、まだまだ戻りという水準でもなく、買われすぎ銘柄の修正安は続きそうだ。

一方で売られすぎ銘柄の買い直しは見られず、何かしら理由を付けて買えない状況にある。実際には売られ過ぎ銘柄の修正高もあるのだろうが、やはり年が明けてからということなのだろう。年明けから相場の雰囲気も変わるのかもしれない。

ただ、来年はやはり金融緩和の終了の年ということで信用収縮的な動きがどこかでみられると思う。まずは来年3月の決算に対して期待先行となった分がはげるのかどうかということであり、さらに来年度に対する期待が持続するのかどうかということになる。

インフレ懸念がスタグフレーション懸念となって売り急ぐ場面もどこかでありそうだし、引き続き売られすぎ銘柄の売られすぎたところをしっかりと拾うということに徹しても良いと思う。買い戻し一巡となったものから売られ、指数の上値は重いだろう。

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清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。