清水洋介,投資戦略
(画像=VectorSpace / PIXTA)
日経平均 2万8,487.87円(▼844.29円)
為替 1ドル=115.87円
売買高(東証一部、以下同) 12億1,064万株
売買代金 3兆999億2,300万円
値上り銘柄数 138銘柄
値下り銘柄数 2,012銘柄
騰落レシオ(25日) 102.68%

市況概況

米国株安を受け大幅下落

米国株が大幅安となったことから売り先行になった。それでも、買戻しや月初の買い期待から下げ渋りの始まりになり、いったん2万9,000円水準で下げ渋る展開に。それでも買い気は乏しく、手仕舞い売りに押されると月初の買いが入らず、じりじりと下げ、節目とみられる2万9,000円を下回り安値圏で前場の取引を終えた。

昼の時間帯も冴えない展開は続き、後場になるとさらに下値を試す動きとなった。さすがに2万8,500円の節目を意識するところでは下げ渋ったが、最後まで買い急ぐ動きは見られず、結局、2万8,500円の節目を割り込んで安値引けとなった。

小型銘柄は、さらに買われ過ぎ感が強いことから、ほぼ全面安という状況。東証マザーズ指数や日経ジャスダック平均は大幅安、二部株指数も軟調だった。先物は、まとまった買いがほとんど見られず、まとまった売りが散発的に指数を押し下げる場面も。

月初の買いが続くことは期待されたが、期待外れとなって売り急ぐ展開。日経平均VIはそれほど上昇せず、売りが売りを呼ぶような展開ではなかったが、買い手不在のなかで手仕舞い売りにじりじりと押されるという状況だった。買われすぎ銘柄の修正がひと段落するまでは冴えない展開になるだろう。

テクニカル分析

日経平均

一転して下値を試す動きになった。雲を割り込み、75日移動平均線も割り込み、25日移動平均線や基準線にサポートされてはいる。しかし、上値の重さが確認されると再度25日移動平均線や基準線を割り込んで下値を試すことになるのだろう。

あれやこれやと一言

米国株安に連れての大幅安だが、買われすぎ銘柄の修正が続いているということだろう。指数に影響の大きい銘柄がまだまだ買われすぎていることでもあり、上値が重い展開は続くのだろう。底入れ感がでるには少し時間がかかるかもしれない。

マザーズ市場が大変な状況になっている。日本では「グロース株」というとマザーズということで、マザーズ銘柄には買いが入らない。松井証券によると、それでもマザーズ銘柄の投げがでておらず「逆に買い残が増えている」ということだから、当面マザーズ銘柄が浮上することはなさそうだ。

信用買い残が多いということは、戻れば売りという「売り圧力」が強い、ということであり、マザーズ銘柄の浮上は当面見込めそうにない。IPOラッシュの際に換金売りに押されたものなどでも買い残が多いと戻りも鈍いということになるのだろう。

やはりこうなると今年も割安銘柄を中心に見ていた方がいい。将来の割安などはわからないのだから、少なくとも、すでに業績面から見て割安感がある銘柄を選んでおいていいだろう。特にこうした大きく下落したところでは割安銘柄は買い場だと思う。ただ、日経平均が2万8,500円まで下がっておらず、底堅さが見られてからでも遅くない。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。