清水洋介,投資戦略
(画像=VectorSpace / PIXTA)
日経平均 2万8,222.48円(▼256.08円)
為替 1ドル=115.21円
売買高(東証一部、以下同) 12億4,677万株
売買代金 3兆73億2000万円
値上り銘柄数 960銘柄
値下り銘柄数 1,157銘柄
騰落レシオ(25日) 106.87%

市況概況

米国株の冴えない展開を受けて売られ一時大幅安

日本市場が連休中の米国株は、引き続き早期利上げ懸念から金利が上昇し、株が売られるという展開になった。その流れを受けて、本日の日本市場は売り先行になり、戻りの鈍さが嫌気されて売り直されるような形になり、一時、大幅安となった。それでも節目とみられる2万8,000円を意識すると買戻しなどがあって、下げ幅を縮小して前場の取引を終えた。指数に影響の大きな銘柄が売られている感じで、指数先行の下げだった。

昼の時間帯は、いったん戻りを試す動きになり、後場も前場の終値を上回っての始まりになった。それでも寄り付きからの買いが一巡すると、買い気が乏しく、指数に影響の大きな銘柄から売られる形でじり安に。特に材料があったということでもないのだが、後場の安値圏での引けになった。

小型銘柄の見切り売りは続き、冴えない展開になったが、さすがに売りが止まって底堅さがみられるものは目立った。東証マザーズ指数はほぼ横ばい、二部株指数や日経ジャスダック平均は軟調。先物は売り急ぐということでもなく、まとまった売り買いは少なかった。だらだらとして買い気に乏しい感じだ。

月初の買いが入らないと買い気が乏しい展開になっている。連休明け高アノマリーは不発に終わり、あとは「米国での利上げがどの時期に行われるのか」、「日本でも金融緩和の終了が示されるのか」ということを気にする展開になるのだろう。金利に神経質に反応して冴えない展開が続くと思う。

テクニカル分析

日経平均

25日移動平均線や基準線、節目とみられる2万8,500円を割り込んで下値を試す動きになっている。2万8,000円水準で止まるのか、2万7,500円あたりまでの下落となるのか、が注目される。

あれやこれやと一言

引き続き「米国株に連れ安」という感じ。年初の相場をけん引した半導体関連銘柄などが大きく売られて指数を下押す状況だ。買われ過ぎ感は強いものの、年初からの買戻しが一巡になったものから売られている。

米国の金利上昇を嫌気する動きが要因とされるが、指数に影響の大きな銘柄のなかには買われ過ぎ感の強いものが多い。手仕舞い売りに押されて指数が下がると、さらに指数に影響の大きな銘柄が売られる、という状況だ。

当面は日経平均は上値の重い展開が続くと思われるので、引き続き、2万8,500円~2万9,000円を中心に上下500円の範囲での動き、と想定しておいてもいい。2万8,500円を割り込むと買い下がり、上回ると売り上がりということでもいいのかもしれない。

まだ、下値模索という状況で2万8,000円水準で下げ止まるのかどうか、ということなのだろうが、コール買い、プット売りなどで反発に備えるということでいいと思う。上値は重いながらも売られすぎ銘柄の値持ちはよく、日経平均VIの上昇も見られないので底堅い展開が期待される。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。