二世帯住宅の間取りで失敗しないための3ステップ 先輩たちの失敗パターンは?
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二世帯住宅に住んでみて「間取りで失敗した……」と後悔する人は多いです。ここでは、これから二世帯住宅をつくる予定の人が、間取りで失敗しないために覚えておきたい3つのステップをご紹介します。この3つのステップを理解して、間取りで失敗しないための知識を身につけましょう。

目次

  1. ステップ1.二世帯住宅の失敗パターンを知る
  2. ステップ2.二世帯住宅の方向性を家族で話し合う
    1. 1.生活リズムに大きなズレはないか
    2. 2.収納量はどれくらい必要か
    3. 3.水回りを一緒にするか、わけるか
    4. 4.日常的な食事を一緒にとるか
    5. 5.将来の介護や活用をどうするか
  3. ステップ3.二世帯住宅の間取りタイプを選ぶ
    1. 二世帯住宅の3つの間取りタイプとそれぞれの特徴
    2. 二世帯住宅の間取りタイプのメリット・デメリット
  4. 世帯住宅の間取りタイプが決まったあとは……
  5. 話し合いが不十分だと、後々のトラブルのもと

ステップ1.二世帯住宅の失敗パターンを知る

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はじめに、二世帯住宅に住んでいる先輩の声を参考にしながら、失敗パターンを確認してみましょう。

2019年に主婦の友社ネットアンケートクラブが行った二世帯住宅に住んでいる人(有効回答数162人)を対象にした調査では、以下のようなトラブル・失敗事例が挙げられました。

設計・プランニングに関するトラブル・失敗事例
・お風呂が共有で気軽に利用できない
・収納量が二世帯分ない
・親の部屋が2階で介護になったときに不安
・親世帯と子世帯の寝室が近すぎた
・上下階の間取りが同じで物音が気になる
など
共有スペース・プライバシーに関するトラブル・失敗事例
・玄関の収納量が足りない
・お風呂、トイレ、洗面所が混み合う
・リビングのインテリアの好みが違う
など

※アンケート結果をもとに筆者が編集
(参考:暮らしニスタ(コンテンツ・広告管理会社/主婦の友株式会社)

ここで挙げた以外にも、二世帯住宅のトラブル・失敗事例はたくさんあります。「二世帯住宅の間取りを考えるのは難しい」この現実としっかり向き合いましょう。

ステップ2.二世帯住宅の方向性を家族で話し合う

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次に、(ステップ1で見た先輩たちの不満を参考にしつつ)、二世帯住宅の大きな方向性についてご家族でしっかり話し合ってみましょう。

その方向性に沿って、間取りタイプ(くわしくは次項で紹介)を選ぶと、親世帯・子世帯の満足度が高い二世帯住宅になりやすいです。話し合うテーマ例は次の5つです。

話し合う5つのテーマ
1.生活リズムに大きなズレはないか
2.収納量はどれくらい必要か
3.水回りを一緒にするか、わけるか
4.日常的な食事を一緒にとるか
5.将来の介護や活用をどうするか

1.生活リズムに大きなズレはないか

二世帯住宅に住んでみて「生活音が気になる」と感じるケースは多いです。

親世帯・子世帯の生活リズムを確認してみて、時間帯に大きなズレがありそうなら、お互いの生活を尊重しやすい間取り(例:完全分離タイプ)を選ぶのがよいでしょう。

2.収納量はどれくらい必要か

二世帯住宅の不満では「収納量が足りない」という声もよく聞かれます。

二世帯が暮らすわけですから、当然ながら二世帯分の収納量を確保する必要があります。親世帯・子世帯の現在の荷物量をざっくり把握したうえで、おおまかな収納量をイメージしてみましょう。

3.水回りを一緒にするか、わけるか

二世帯住宅の典型的なトラブルは「お風呂、トイレ、洗面所が混み合う」というものです。

完全同居タイプを選ぶ際も、家族構成や家族の人数を考慮して水回りが足りない可能性が高いなら、二世帯分用意するのが得策です。

4.日常的な食事を一緒にとるか

二世帯住宅の間取りを考えるうえでは、朝食や夕食などの食事を親世帯と子世帯が一緒にとるかというテーマも外せません。

ライフスタイルの違いにより食事の時間が異なる場合は、「部分共有タイプ」「完全分割タイプ」の間取りを選ぶとトラブルが少ないでしょう。

※タイプについてくわしくは次章を参照

5.将来の介護や活用をどうするか

二世帯住宅の方向性を考えるときには、将来の生活イメージも欠かせません。

たとえば、介護が必要になったとき「子世帯が親世帯をサポートしやすいか」、親世帯が亡くなったとき「空いたスペースをどう活用するか」などです。その内容によって間取りタイプが変わる可能性もあります。

上記の5つのテーマ以外でも、気になることは早いタイミングで話し合っておきましょう。

ステップ3.二世帯住宅の間取りタイプを選ぶ

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二世帯住宅の方向性についてご家族で話し合ったら、間取りタイプを選んでみましょう。主な間取りのタイプは3つあります。

それぞれの特徴やメリット・デメリットを共有しながら、家族にとってベターな選択をしましょう。

二世帯住宅の3つの間取りタイプとそれぞれの特徴

二世帯住宅の主な間取りタイプは「完全同居」「部分共有」「完全分離」の3つです。

間取りタイプ 特徴
1.完全同居 ・個室以外のスペースを共有するのが基本
・さまざまな間取りパターンが考えられる
2.部分共有 ・親世帯と子世帯が別々に暮らすのが基本
・スペースの一部(玄関やリビングなど)を共有する
3.完全分離 ・親世帯と子世帯が別々に生活するのが基本
・一例では、2階は子世帯、1階は親世帯にするなど

ちなみに、2019年にエニワン株式会社がインターネットを使って「2年以内に二世帯住宅を建てた方」に、どのタイプの住宅を建てたのか調査したところ、最も多く選ばれていたのが「部分共有型(全体の43.4%)でした。

どのタイプの住宅を建てたのか調査
(画像=どのタイプの住宅を建てたのか調査)

(引用:エニワン株式会社 PRTIMESプレスリリース【令和最新情報!】2年以内に二世帯住宅を建てた1,097人の本音!建ててわかった二世帯住宅のメリット・デメリットとは…!?

次に選ばれているのが「完全同居型(31.3%)」で「完全分離型」は全体の25.2%という結果です。

ただ注意したいのは、多く選ばれている間取りタイプが必ずしもご家族に合うとは限らないということです。あくまでも、ご家族で話し合った方向性に沿って間取りタイプを選ぶことが重要です。

二世帯住宅の間取りタイプのメリット・デメリット

参考までに、3つの間取りタイプのメリット・デメリットを整理してみました。ご家族で話し合った方向性に近い、二世帯住宅の間取りタイプはどれでしょうか?

1.完全同居タイプ

メリット デメリット
・料理、掃除、子育てなどを手分けしやすい
・建築費や生活費などのコストを抑えやすい
・家事の分担ルールを決めないと1人に負担がかかる
・生活のリズムが大きくずれるとストレスになる

2.部分共有タイプ

メリット デメリット
・水回りを共有する場合、コスト削減になる
・玄関を共有する場合、防犯性が高まる
・水回りを共有する場合、混み合うことも
・玄関を共有する場合、収納量が足りないことも

3.完全分離タイプ

メリット デメリット
・お互いのプライバシーを守りやすい
・距離感が近い分、困ったときに助け合いやすい
・建築費や生活費などのコストがかかる
・介護が必要になったとき行き来が負担

世帯住宅の間取りタイプが決まったあとは……

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二世帯住宅の間取りタイプを選んだ後は、ハウスメーカーや工務店などの業者に具体的な間取りプランや見積りなどの提案を依頼してみましょう。

大きな方向性や間取りタイプが決まっている段階で業者に相談すると、二世帯住宅づくりをスムーズに進めやすいです。

ただし、ご家族だけで間取りタイプをなかなか決められない場合は、二世帯住宅の施工実績が豊富な業者にコンサルティングをお願いする手もあります。

話し合いが不十分だと、後々のトラブルのもと

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この記事では、二世帯住宅の間取りで失敗しないための下記の3ステップをご紹介してきました。

1.二世帯住宅の失敗パターンを知る
2.二世帯住宅の方向性を家族で話し合う
3.二世帯住宅の間取りタイプを選ぶ

上記のうち、ステップ1と2を省いて二世帯住宅の間取りを決めることも可能です。さらにいえば、方向性を決めないまま業者に二世帯住宅の間取りプランの提案を依頼することもできます。

しかし、「家族でしっかり話し合う」という過程を省いて、なりゆきで進めてしまうと不満だらけの二世帯住宅になりやすいです。

加えて、二世帯住宅をスタートさせる前段階では間取り以外にも、「食費や光熱費の負担割合をどうするか(完全同居や部分共有の場合)」「ローンを組む場合、返済の負担割合をどうするか」などについても協議する必要があります。

話し合いが不十分だったり、どちらかの世帯が我慢していたりすると、トラブルのもとです。二世帯住宅に住んでから仲が悪くならないよう、親世帯・子世帯の両方が納得するまで話し合いましょう。

(提供:タツマガ

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