この記事は2022年2月3日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


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(画像=PIXTA)

2022年2月3日(木)の午前11時に株式会社外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんに聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

米1月ADP全国雇用者数が予想外に減少した事を受けて、2月2日(水)の米ドル/円は114.14円前後まで下値を切り下げた。その後、114.4円台に戻したが、日足一目均衡表の転換線(114.58円前後)を下回ってクローズ。2月3日(木)は「雲」の下抜け(下限=114.03円前後)にも警戒が必要になりそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

BOEとECBの金融政策発表を受けたポンドやユーロの動きに注目したい。

足元のドル安は、BOEとECBの引き締めスタンス強化を見込んだポンド高・ユーロ高の裏返しであり、相対的な動きとみられる。市場は、2月2日(水)のユーロ圏1月消費者物価指数の上ブレでECBの7月の利上げを織り込むなど、前のめり気味に引き締め期待を強めている。

そうした中でラガルドECB総裁が従来のハト派スタンスを維持すれば、ユーロの反落とともにドルが強含むことが考えられる。もっとも、2月2日(水)の米1月ADP全国雇用者数の減少で2月4日(金)の米1月雇用統計にも下振れ懸念が浮上している。それを踏まえるとドルの戻りは鈍そうだ。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。