この記事は2022年2月2日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


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(画像=PIXTA)

2022年2月2日(水)の午後1時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんに聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は方向感が定まらない。先週のFOMCでは米早期利上げへの思惑が高まり、一時、116円台を付ける展開があった。しかし、今週に入って失速、114円台まで下押ししている。

FOMCでパウエルFRB議長は「会合ごとの利上げ」や「1会合で0.5%の大幅利上げ」に含みを持たせた。それによって、2022年で5回の利上げを織り込むところまでタカ派化したが、明確なドル高では反応していない。

パウエルFRB議長の発言は不透明要素が強く「今後のボードメンバー発言や、米指標を見ないことには鵜呑みにできない」といったところだろうか。2月4日(金)に米雇用統計を控えており、今後の試金石になるか確認したい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

年内5回の利上げを織り込んでもドルの上値が重いということは、金利差を背景としたドルロングの戦略には正当化されないのかもしれない。

悩ましい展開なので積極的には参加せず、少額のドルロングを持つか、押し目を丁寧に拾っていくか「少し様子をみるのが賢明」と思える。

2月3日(木)はBOE(英中銀政策金利発表)とECB(欧中銀政策金利発表)、同月4日(金)は米雇用統計などのビックイベントがある。米国株も一旦は戻しているが、再び崩れる可能性はある。材料は十分なだけに、大きな値動きにつながる展開を待ちたいところだ。

▽米ドル/円の日足チャート*

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。