2020年の戸建住宅やマンション価格は上昇傾向?下降傾向?不動産価格の推移まとめ
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住宅や土地の購入を検討するとき、「今の不動産価格は割高なのか」「不動産価格が上がっているのか、下がっているのか」などが気になる人もいらっしゃると思います。ここではそのような皆さんの参考になるよう、4つのカテゴリー「住宅総合」「戸建住宅」「住宅地」「区分所有マンション」の不動産価格の推移をまとめてみました。

目次

  1. 不動産価格の推移をチェックするのに便利な「不動産価格指数」とは?
  2. 【住宅総合】過去5年と比べても一番高い伸び
  3. 【戸建住宅】ニーズの高まりを受けプラス幅を大きく拡大
  4. 【住宅地】微増ながらも底堅さを見せる
  5. 【マンション(区分所有)】東京23区の新築はバブル期超え
  6. 2022年以降、不動産価格の推移はどう変化する?

不動産価格の推移をチェックするのに便利な「不動産価格指数」とは?

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はじめに、この記事で参考にしたデータである「不動産価格指数(国土交通省)」について簡単に説明したいと思います。

この不動産価格指数は毎月発表されているもので、基準値を「2010年平均=100」とした場合のその時点の価格動向を表すものです。

つまり、100よりも高い数値であれば2010年平均よりも上回っている(逆に100よりも低い数値であれば2010年平均を下回っている)ということになります。

年間約30万件という膨大な不動産取引を指数化したものですので、不動産市場をしっかり反映したものといえます。

今回はこの不動産価格指数をもとに、「住宅総合」「戸建住宅」「住宅地」「区分所有マンション」と4つのカテゴリーの価格推移をご紹介します。

【住宅総合】過去5年と比べても一番高い伸び

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1つ目の不動産価格指数である「住宅総合」の推移を見てみましょう。

住宅総合とは、戸建て・住宅地・マンション(区分所有)など、複数のカテゴリーの不動産価格の推移をまとめたものです。

「不動産市場が全体的にどのように推移しているのか」をつかむのに便利な指数といえるでしょう。

下記の表が、本稿を執筆した時点で最新の「住宅総合」の不動産価格指数の推移です。2021年1月と同年10月の指数を比べると6.2ポイント上昇しています。

年月 不動産価格指数 対前月比
2021年1月 116.8 ±0.0
2月 117.4 +0.5
3月 117.6 +0.2
4月 118.4 +0.7
5月 119.5 +0.9
6月 120.6 +1.0
7月 122.0 +1.1
8月 123.1 +0.9
9月 122.6 -0.5
10月 123.0 +0.3

(引用:国土交通省 不動産価格指数 令和4年1月31日発表
※表内のグレー部分は「対前月比」がマイナスの月

2021年(10月まで)の不動産価格指数プラス6.2ポイントをそれ以前の過去5年間と比べてみると、最も伸び率が高い結果となっています(下記表を参照)。

年度 不動産価格指数の推移(1月〜12月)
2016年 +1.7
2017年 +0.2
2018年 +1.9
2019年 -1.6
2020年 +4.0

※1国土交通省の不動産価格指数をもとに筆者がまとめたもの
※2表内のグレー部分はマイナスの年

近年、住宅市場はローンの低金利などの影響を受けて堅調といわれますが、2021年はとりわけ好調だったといえるでしょう。

なお、2016年から2021年までの期間で見たとき、住宅総合の不動産価格指数はトータルで16.6ポイント上昇しています。

2019年など単年で指数がマイナスの時期はあるものの、中期的に上昇トレンドが続いています。

【戸建住宅】ニーズの高まりを受けプラス幅を大きく拡大

次に、2つ目の不動産価格指数である「戸建住宅」の推移を見てみましょう。

2021年1月と同年10月の指数を比べると、5.8ポイント上昇と確実な伸びを見せています。

年月 不動産価格指数 対前月比
2021年1月 102.9 -0.4
2月 104.0 +1.1
3月 104.5 +0.4
4月 104.1 -0.3
5月 106.0 +1.8
6月 106.4 +0.4
7月 108.8 +2.2
8月 108.1 -0.7
9月 108.3 +0.2
10月 108.7 +0.3

(引用:国土交通省 不動産価格指数 令和4年1月31日発表
※表内のグレー部分は「対前月比」がマイナスの月

2021年のプラス5.8ポイントという不動産価格指数をそれ以前の過去5年と比べて見ると、大きな伸び率だったことがよくわかります。

この5年の最高値は2020年のプラス 1.4ポイントでしたから、2021年はそれを4.4ポイント上回りました。

年度 不動産価格指数の推移(1月〜12月)
2016年 +0.8
2017年 -0.3
2018年 +1.2
2019年 -3.5
2020年 +1.4

※1国土交通省の不動産価格指数をもとに筆者がまとめたもの
※2表内のグレー部分はマイナスの年

また、2016年〜2021年を通して不動産価格指数の推移を見てみると、はじめの3年は微増・微減、2019年にマイナス3.5ポイントといったん落ち込んでいます。

その後、2020年にプラス1.4ポイント、さらに2021年にはプラス5.8ポイントとプラス幅を拡大しています。

【住宅地】微増ながらも底堅さを見せる

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3つ目の不動産価格指数は「住宅地」です。2021年1月と同年10月を比べると、指数は1.7ポイント上昇しています。

今回取り上げる住宅カテゴリーのなかでは上昇率が一番低いものの、堅調な伸びを示しているともいえます。

年月 不動産価格指数 対前月比
2021年1月 102.5 -0.1
2月 102.6 +0.1
3月 101.4 -1.2
4月 103.0 +1.6
5月 101.6 -1.3
6月 103.5 +1.9
7月 103.9 +0.3
8月 108.9 +4.8
9月 104.3 -4.2
10月 104.2 -0.1

(引用:国土交通省 不動産価格指数 令和4年1月31日発表
※表内のグレー部分は「対前月比」がマイナスの月

下記の表は2016年〜2020年の不動産価格指数の推移です。

2020年はプラス8.8ポイントと急上昇し、2021年は プラス1.7ポイントまで上昇幅を縮小しました。

年度 不動産価格指数の推移(1月〜12月)
2016年 +2.1
2017年 -2.5
2018年 +0.3
2019年 -1.5
2020年 +8.8

※1国土交通省の不動産価格指数をもとに筆者がまとめたもの
※2表内のグレー部分はマイナスの年

【マンション(区分所有)】東京23区の新築はバブル期超え

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最後に、住宅カテゴリーの不動産価格指数で一番好調だったといえる「マンション(区分所有)」の推移をチェックしましょう。

2021年1月〜同年10月の不動産価格指数の推移は、プラス8.6ポイントです。

複数のカテゴリーを網羅した「住宅総合」の同じ期間の伸び率がプラス6.2ポイントですから、マンションが指数全体をけん引していると思われます。

年月 不動産価格指数 対前月比
2021年1月 157.3 -0.4
2月 159.4 +1.3
3月 159.7 +0.2
4月 161.1 +0.9
5月 164.6 +2.2
6月 165.3 +0.4
7月 166.9 +1.0
8月 168.2 +0.8
9月 168.9 +0.4
10月 165.9 -1.8

(引用:国土交通省 不動産価格指数 令和4年1月31日発表
※表内のグレー部分は「対前月比」がマイナスの月

2021年のプラス8.6ポイントという不動産価格指数は、それ以前の過去5年のマンションの指数と比較し最も大きな伸び率になっております。

年度 不動産価格指数の推移(1月〜12月)
2016年 +4.2
2017年 +5.5
2018年 +7.1
2019年 +3.0
2020年 +6.1

※国土交通省の不動産価格指数をもとに筆者がまとめたもの

マンションは指数の上昇(=価格の上昇)が しばらく続いています。

そのため、首都圏や東京23区などエリアによっては、新築マンションの価格が1990年頃のバブル期を超えるまでになっています。

2022年以降、不動産価格の推移はどう変化する?

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ここでは、国土交通省の「不動産価格指数」をもとに、住宅価格がどのように推移しているかをカテゴリー別に見てきました。

ご紹介したのは、「住宅総合」「戸建住宅」「住宅地」「区分所有マンション」の4カテゴリーでしたが、いずれも2021年は好調(プラス)でした。

住宅総合 +6.2
戸建住宅 +5.8
住宅地 +1.7
区分所有マンション +8.6

この不動産市場を支えてきたといわれるおもな好材料は次の3つです。

1.住宅ローンの低金利
2.世界的な金融緩和(それによる金余り・株価上昇)
3.在宅ワークの増加などによる住宅ニーズ など

このうち、2022年以降は「世界的な金融緩和」の部分が弱まっていくのが濃厚です。一方、国内では「住宅ローンの低金利」が続く可能性が高いと考えられます。

とはいえ、インフレ時代に突入すると金利上昇に転じることもあり得ます。このへんをしっかり意識しながら、ご自身にとっての住宅購入のベストタイミングを考えていきましょう。

※なお、今回参考にした「不動産価格指数」は国土交通省の公式サイトで最新版が確認できます。チェックしたい方はこちらをご覧ください。

(提供:タツマガ

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