自宅のベランダを使って行う「ベランピング」が人気を呼んでいます。コロナ禍の外出自粛でキャンプ場に行けない代替手段として、手軽で安全なベランピングに注目が集まっていますが、マンションで行うには制約もあります。そこで、注文住宅だからできるベランピングの楽しみ方をご紹介します。
目次
ベランピングとは何か
ベランピングとは、自宅のベランダで行うキャンプのことをいいます。
ベランピングの名前の由来は「魅惑的なキャンプ」という意味のグランピング(グラマラス+キャンピング)から派生しています。
お家時間の過ごし方の一環としてベランピング(ベランダ+グランピング)を行う家庭が増えているといわれます。
ベランピングはテーブルや椅子、ランタンなど一般的なキャンプ用品だけでなく、自宅にある雑貨なども使ってキャンプ場らしさを演出します。
食事はバーベキューが定番ですが、煙が気になる場合は、キッチンで調理したものをベランダまで運んでバーベキュー風にする方法もあります。
ベランピングには朝から夕方くらいまでの1日で終わるデイキャンプと、テントで寝泊りする宿泊キャンプがあります。
家族の都合や宿泊キャンプを行える環境にあるかによって、どちらかを選べばよいでしょう。
ベランピングのメリット
ベランピングは通常のキャンプと比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。おもに以下のようなメリットが考えられます。
2.移動がないので時間と交通費がかからない
3.トイレやお風呂にすぐ入れる
4.セキュリティ面の心配がない
5.準備や後片付けが簡単にできる
1.手軽にアウトドア気分を味わえる
キャンプ場まで行かずに、自宅で手軽にアウトドア気分を味わえるのが一番のメリットです。
アウトドアに付きものの天候の急変についても、雷雨になればすぐに部屋に避難することができるので安心です。
2.移動がないので時間と交通費がかからない
キャンプ場へ行くにはシーズンによって道路の渋滞もあり、往復にかなりの時間を要します。
高速道路料金やガソリン代など交通費もかかるので、それらの要素がない「お家キャンプ」はメリットが大きいといえます。
3.トイレやお風呂にすぐ入れる
キャンプ場で心配なのがトイレやお風呂の問題です。順番待ちになることも多く、他人と共用なのでトイレの汚れが気になる人もいるでしょう。
お風呂がないキャンプ場では汗を流すこともできません。その点、自宅ならいつでもトイレ・お風呂を自由に利用でき、潔癖症の人も安心です。
4.セキュリティ面の心配がない
キャンプ場では個別にテントを張る以上、セキュリティ面の心配は常にあります。盗難は最も心配なリスクです。
また、小さな子どもがいる場合は、キャンプ場で迷子になるリスクもあります。自宅なら盗難や迷子の心配がありません。
5.準備や後片付けが簡単にできる
キャンプ場へ行くにはキャンピングカーへの荷物の積み込みから、現地での後片付けまで手間がかかり、ゴミを持ち帰らなければならないキャンプ場あります。
自宅であれば準備や後片付けが簡単なので、キャンプが終わったあとの疲れもそれほど残らないでしょう。
ベランピングに必要な道具
次に、ベランピングを行うにはどのような道具を用意すればよいのか確認しておきましょう。
キャンプの雰囲気を出すためにテントは欠かせません。ベランダは地面が土ではないので、ペグでテントを固定することができません。
ベランピング向けのワンタッチテントであれば固定不要で価格も安く、手軽に設置することができます。
食事用のテーブルに関しては折り畳み式のタイプが持ち運びに便利です。マンションでは難しいですが、持ち家一戸建てであればバーベキューセットがあると、より食事が楽しくなります。
また、床にレジャーシートやブルーシートを敷くことで非日常感を演出できます。床の汚れを防止できるほか、素足でも歩けるので開放感があるのもメリットです。
テントで寝泊りする場合、防犯のためにリビングの明かりを点けておくのであれば、ランタンは不要かもしれません。
ベランピングを行う場合の注意点
ベランピングを行うにはいくつかの注意点があります。
2.食事中の臭いや騒音に注意する
3.物を落とさない、風に飛ばされないようにしっかり設営する
4.2階以上は転落リスクがある
1.プライバシーを保護する
ベランダは外部から丸見えになるので、キャンプを行う前に目隠しになるようなつい立やシートでプライバシーを保護したほうがよいでしょう。
2.食事中の臭いや騒音に注意する
バーベキューを行うと汚れや臭いがベランダに付着する恐れがあるので、料理が終わったあとは丁寧に掃除する必要があります。
また、食事中は大声での会話や騒音にも注意するなど、近隣住民に配慮しながら行うことが大切です。
3.物を落とさない、風に飛ばされないようにしっかり設営する
ベランダから物が落下したり、風に飛ばされるリスクもあります。
強風の日は避けて行うようにしましょう。リスクを避けるには、設営時に道具の取り付けをしっかり確実に行うことが大切です。
4.2階以上は転落リスクがある
ベランダが2階以上であれば、小さな子どもがいる場合は転落にも注意しなければなりません。
踏み台になるような物があれば、あらかじめ撤去しておいたほうが無難です。
マンションではベランピングが難しい理由とは
ベランピングを行う場合、マンションと持ち家一戸建てでは制約になることが大きく異なります。
ベランピングをマンションで行うにはいくつかの問題点があり、心おきなく楽しむのは難しいのが現状です。
それにはおもに次の2つの理由があります。
2.マンションのベランダは原状回復の問題がある
1.マンションのベランダは実は共用部分
意外な感じもしますが、マンションのベランダは私有スペースではありません。
共有スペースのため、火災や犯罪被害に遭ったときに、居住者が隣家のベランダに避難できるようにしなければならないのです。
蹴破り戸の付近に物を常設することは避けなければなりません。また、ベランダでキャンプを行うことが禁止されているマンションもあるので、行う前に規約を確認する必要があります。
持ち家一戸建てはマンションのような制約はないものの、周辺に気を配りながらベランピングを行う必要がある点では共通しています。
2.マンションのベランダは原状回復の問題がある
マンションのベランダは退去時に原状回復して引き渡さなければなりません。
そのため、ベランダの床にキャンプ用の床材を固定することは避け、敷くタイプの床材でキャンプの雰囲気を演出したほうが無難です。
もちろん、一戸建てでも賃貸であれば退去時に原状回復しなければならないのは同様で、賃貸住宅でのベランピングは制約が多いことを心得て行うことが大切です。
注文住宅でお手軽キャンプを楽しもう
マンションや一戸建て賃貸物件では制約が多い「お家キャンプ」ですが、注文住宅なら安心してキャンプを行うことができます。
アウトドアが好きな家庭であれば、ベランピングを想定してベランダを少し広めに設計するのもよいでしょう。
マンションや建売住宅ではベランダの広さはすでに決まっていますが、注文住宅では、ハウスメーカーと相談しながら希望の広さや仕様に設計することができます。
ベランダを広めに設計しておけば、洗濯ものをまとめてたくさん干せるなど、ベランピング以外にもメリットがあります。
コロナ禍という不安定な社会情勢においては、旅行やキャンプに行きづらい事情もあります。かといってステイホームだけでは子どもたちがかわいそうです。
そのようなときに代替となるのがベランダを利用した手軽な「お家キャンプ」です。家族の想い出づくりに、制約のない注文住宅で心おきなくベランピングを楽しんでみてはいかがでしょうか。
(提供:タツマガ)
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