この記事は2022年3月1日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


羊飼い差し替え
(画像=andreyphoto63/stock.adobe.com)

2022年3月1日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんに聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円の行きたい方向を考えた場合、ロシア・ウクライナ問題がなければ、やはり116円台、上方向だったと思う。

先週、2国間の停戦協議があるといわれ、買い戻されて引けている訳だが、そう簡単に協議は落着しないだろう。お互いの妥協点が見つからないまま、ロシア軍がキエフに激しい砲撃をすれば、民間人の死傷者などがでて、ドルは再び下落することが充分に考えられる。

しかし、ロシアがSWIFT(国際銀行間金融通信協会)から排除されたことなどで、以前に比べるとロシアの包囲網が狭まってきていると思う。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは114.50~116.50円。本来であれば米ドル/円は116.35円を上抜けして跳ねるかと思っていたのだが、もうそれはなさそうだ。

ここしばらくはロシア・ウクライナ間の協議がうまくいくことは考えにくい。よって先週のようにショートカバーで大きく上がることはなさそうだ。

考えられる展開としては、悪くなる(下がる)か横ばい。そうするとダウンサイドのリスクはあるが、個人的には上値が重いことをわかりつつも買ってみたいという気持ちが強い。そのため、114円台でドルの買い場探しをしてみたい。

具体的には114.50~114.80円でドルの買い場を探して、114.20円割れたら損切り。115円台後半から116円台前半で利食いたい。

▽米ドル/円の日足チャート

220301kobayashiL
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。