この記事は2022年2月28日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


羊飼い_220228_2
(画像=PIXTA)

2022年2月28日(月)の午前8時に現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

週末に欧米が、国際的な資金決済網であるSWIFTからのロシアの排除を決定。さらに、ロシア中銀の資産凍結を発表。こうした発表を受けた週明けのウェリントン市場では、クロス円がギャップダウンで寄り付き、下げ幅を拡大している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今回のウクライナを取り巻く状況は、ステージを一段上げた。事実上、ロシア中銀はルーブル防衛の為替介入ができなくなり、ルーブルは下げ足を速めるとみる。

影響は金融市場の随所に現れ始め、ルーブル建ての株、債券、そのほかの金融商品を手放す投資家が殺到する可能性がある。

実際、ノルウェーの年金を運用する政府系ファンドはロシアへの投資から引くことを決定。ルーブル建て商品で発生した損失をほかの金融商品を売って穴埋めする必要から、評価益のあるものを抱き合わせで売りに出す投資家が出始めるだろう。

週明けの為替市場の反応は総じてネガティブなものとなり、クロス円には下落圧力がかかりそうだ。リスク量を調整しながら、クロス円の売りなどを手掛けていく方針だ。

ボラティリティ換算の予想レンジは、米ドル/円で113.8~115.8円、ユーロ/米ドルで1.11~1.124ドル、ユーロ/円で126.4~130円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

220228takeuchi01L
(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

220228takeuchi02L
(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

220228takeuchi03L
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。