この記事は2022年5月20日(金)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2022年5月20日(金)の午前8時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

2022年5月20日(金)早朝に発表された、日本の4月コアCPIは2.1%上昇しており、日銀の目標水準についに到達。これは13年半ぶりの高水準。

ただ黒田東彦総裁は2022年5月13日(金)の講演で、現在の金融緩和を縮小することは適当ではないとの考えを改めて表明しており、この意味においての米ドル/円の急落リスクは減ったともいえる。

ただ米ドル/円を牽引しているのは、米10年債利回り。2022年5月19日(木)のNY市場では一時2.7702%まで急落。呼応して米ドル/円も一時127.03円まで急落している。

ただ最終的には10年債利回りは2.837%に反発してNY市場を終えており、米ドル/円も127.79円で終了。2022年5月19日(木)のように米10年債利回りが2.8%割れて、米ドル/円が127円台前半に急落したレベルから、米ドル/円は底堅くなりそう。当面127~130円のレンジだろうか。

現在の為替相場の戦略やスタンス

注目はユーロ/米ドル。今週、欧州当局者から立て続けにECBの利上げに関するコメントと、ユーロ安に対する懸念がでて、ユーロ/米ドルが底堅くなっている。一方米ドル/スイスも大きく値を崩しており、今週は主要通貨に対してドル全面安の展開。

今週、米国株が一時急落したことで、「ドル高、円高」のイメージが強いのだが、総じてドル安になっていることに注目している。スタンスとしては、ユーロ/米ドルの押し目買いで臨みたい。

▽ユーロ/ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。