「自分の土地に合った活用方法を知りたい」
そんな人のために、ここでは土地活用で人気の10の方法をご紹介します。それぞれの土地活用方法が「どんな人やどんな土地向きなのか」を示しつつ、メリット・デメリットを比較しているため、参考になる内容です。
目次
1.アパート経営
アパート経営は「安定収入や節税を重視する人向け」の土地活用方法です。その仕組みは、所有する土地に賃貸物件を建てて、家賃収入を得るというもの。とはいえ、建物だけがあっても家賃収入は得られません。入居者募集、クレーム対応、建物の維持管理などの管理業務をすることで家賃収入が生まれます。
メリット
- 一定の入居率を保てば、安定した家賃収入を得られる
- 土地の評価額が下がる(固定資産税や相続税などを抑えられる)
デメリット
- 入居者ニーズのない土地にアパートを建てると空室リスクがある
- 競合物件の多い土地にアパートを建てると空室リスクがある
アパート経営向きの土地とは?
- 人気駅の徒歩圏、交通の利便性のよい場所、大型開発が予定される地域など
2.マンション経営
マンション経営は、「アパートよりも大きな規模で賃貸経営をしたい人向け」の土地活用方法です。所有する土地に、賃貸物件を建てて家賃収入を得る仕組み自体はアパート経営と同じです。ただし、経営規模がアパートよりも大きいため、全体的に空室率が高くなったり、維持費用が想定よりも膨らんだりするとダメージが大きいです。
メリット
- 戸数が多いため、まとまった家賃収入を得やすい
- 減価償却期間が長く、長期ローンを設定しやすい(RC造などの場合)
デメリット
- アパートよりも建築コストが大きいため初期費用がかかる
- 戸数が多いため、賃貸物件の運用に手間がかかる
マンション経営向きの土地とは?
- 人気駅や複数路線が使える駅の駅近など
3.一戸建て経営
一戸建て経営は、「アパート・マンション経営よりも小規模で賃貸経営をしたい人向け」の土地活用方法です。とくに「ファミリー層が多い」「集合住宅はすでにたくさんある」といったエリア特性に合った賃貸経営といえるでしょう。
メリット
- アパートやマンションよりも建築コストを抑えやすい
- ファミリー向けにすることで家賃を高めに設定しやすい
デメリット
- 戸数が少ないため、空室が発生したときのダメージが大きい
- 戸建てニーズのない土地に戸建てを建てると空室リスクがある
戸建て経営向きの土地とは?
- ファミリーの人気が高まっているエリアなど
4.月極駐車場経営
月極駐車場は、「初期費用も運営の手間もかけたくない人向け」の土地活用方法です。所有する土地に砂利やアスファルトを敷くなど、少ない初期費用で始められます(整地されている場合)。さらに運営にも手間がかからず、安定経営しやすい魅力があります。
メリット
- 賃貸経営と比較すると、初期費用が少なくて済む
- 契約がいったん決まると、長期契約になるケースも多い
デメリット
- 賃貸経営のような大きな節税効果が得られない
- 賃貸経営やコインパーキングと比べると、売上が期待できない
月極駐車場経営向きの土地とは?
- (駐車場が不足している)住宅地やオフィス街など
5.コインパーキング経営
コインパーキング経営は、「月極駐車場を上回るリターンを狙いたい人向け」の土地活用方法です。所有する土地に専用の機器を設置し、時間ごとに精算することで駐車場代を稼ぎます。コインパーキングを始めるにあたっては、精算機、車止め、看板ライトなどの設備が必要になりますが、「一括借り上げ方式」を選択すると初期費用0円で始められることもあります。
メリット
- 月極駐車場を上回る売上が期待できる
- 狭小地や変形地なども土地活用をしやすい
デメリット
- (自主経営の場合)設備導入のコストがかかる
- 時期やトレンドによって売上が変動しやすい
コインパーキング経営向きの土地とは?
- (駐車場が不足している)観光地、商業地、主要駅周辺など
6.コインランドリー経営
コインランドリー経営は、「手間をかけずに土地活用をしたい人向け」の土地活用方法です。その仕組みは、所有する土地に建物を建てて、コインランドリーの設備を導入するというもの。最近では、駐車場や休憩スペースなどを備えた大規模なコインランドリーが利用者の人気を集めます。
メリット
- ほぼ毎日、お金を回収できる
- 運営の手間があまりかからない(掃除・洗剤補充・料金回収程度)
デメリット
- 競合のコインランドリーが近所にできると売上が急減する
- 売上が季節や天候などに左右されやすい
コインランドリー経営向きの土地とは?
- 駐車場を確保しやすい広めの土地、住宅地の近くなど
7.フランチャイズ経営
フランチャイズ(FC)経営は、「新規ビジネスをしたい人向け」の土地活用方法です。ただ一口にFC経営といっても、飲食、小売り、サービスなど様々なジャンルがあり、そのなかから何を選ぶかで成功確率やリターンが変わります。
メリット
- FC本部のノウハウを習得して、未経験ジャンルでもビジネス展開できる
- お店やサービスの信用力をゼロから築かなくて済む
デメリット
- FCごとの制約に縛られる(仕入れや営業時間など)
- 初期費用やロイヤリティの負担がある
FC経営向きの土地とは?
- ターゲット客がたくさんいるロードサイドや商業地など
8.介護施設活用
介護施設経営は、「手間をかけずに安定収入を得たい人向け」の土地活用方法です。「安定収入」の部分だけを見ると賃貸経営と似ていますが、介護施設向けの土地とアパート・マンション向けの土地は異なります。その土地の潜在ニーズを見極めて、活用方法を選択しましょう。
メリット
- 超高齢化社会が続くため、入居者や施設開設のニーズがある
- 介護事業者に土地や建物を長期で貸すことで、安定収入を見込める
デメリット
- 一般的な介護施設であれば500坪前後など、土地の面積がある程度必要
- 土地の用途地域によっては、介護施設に向かないことも
介護施設活用向きの土地とは?
- 高齢化が進んでいる住宅地など
9.太陽光発電投資
太陽光発電投資は、「立地の悪い所有地でリターンを生み出したい人向け」の土地活用方法です。その仕組みは、所有している土地に太陽光パネル、架台、設備などを設置し、そこから生まれる売電収入を得るものです。
メリット
- 国の「固定買取制度」があるため、売電収入が安定している
- 運用を専門業者に委託すれば、オーナーの手間がかからない
デメリット
- 日照不足や太陽光パネルの故障などで、想定した売電収入を得られないことも
- 風水害で太陽光発電の設備が大きなダメージを受けることもある
太陽光発電投資向きの土地とは?
- 斜面の広大な土地、住宅地から離れた僻地など
10.トランクルーム経営
トランクルーム経営は、「駅から離れたような立地で安定収入を確保したい人向け」の土地活用方法です。所有している土地に専用のコンテナなどを設置し、荷物置き場の足りない個人や法人と契約するものです。
メリット
- 契約者がいったん決まると長期契約になりやすい
- 契約者が決まった後は運営の手間がかからない(契約料の引き落とし確認など)
デメリット
- 契約者が決まるまでに期間がかかる
- ニーズが読みにくい面もある
トランクルーム経営向きの土地とは?
- 主要幹線沿い、住宅地やオフィス街など
土地活用方法を選ぶときの2つのポイント
ここでは土地活用で人気の10の方法をご紹介しました。土地活用方法を選ぶときは「オーナーが何を重視するか(安定性、収益性、手間がかからないなど)」「どんな立地条件か(駅近、駅から徒歩圏、僻地など)」の2つのポイントが重要です。
例えば、安定経営を重視し、最寄り駅から徒歩10分〜15分程度の住宅地という立地条件であれば、「アパート経営」や「介護施設活用」などが向いています。このうち、どちらを選ぶとよいかは、そのエリアの人口推移や年齢階級別人口などで判断するといった具合です。
まずは、オーナーが重視したいことを整理したうえで、それに合った土地活用方法を絞り込んでみましょう。そのうえで、その土地活用方法のサポートを得意にする企業をリサーチし、エリア分析を含めて相談してみましょう。
(提供:タツマガ)
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