外壁塗装の費用っていくらくらい?補助金制度の紹介と支給を受ける方法
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家の修繕費は本来、計画的に積み立てておくものです。しかし、外壁塗装などの大規模修繕となれば決して安いコストではありません。お金がかかるからといって必要なメンテナンスを放置すると重大なダメージにつながる恐れもあるため、適切なメンテナンスを怠るのは得策ではありません。

そこで検討したいのが、補助金や助成金の活用です。当記事では外壁塗装に要する費用感や補助金制度の紹介、さらに補助金を受けるために必要な知識などを解説します。

目次

  1. 外壁塗装の適切なメンテナンス時期とは
  2. 外壁塗装費用は補助金を受けられる可能性がある
  3. 外壁塗装の補助金を受ける方法
  4. 外壁塗装費用の計算方法と費用の目安
  5. まとめ

外壁塗装の適切なメンテナンス時期とは

外壁は外の風雪にさらされている部分だけに、時間とともに劣化します。そのため定期的なメンテナンスが必要になるわけですが、外壁塗装が必要になる周期は一般的に10年から15年程度とされています。どんなに長くても20年というのが一般的な認識です。

その根拠は、一般的な外壁塗装に用いられる塗料の耐用年数が10年から15年程度だからです。価格と耐用年数は比例する部分があるので、安価なウレタン塗料だと8年から10年程度、シリコン塗料は10年から15年程度といったように、高価な塗料になると寿命も長くなります。多くの外壁塗装ではこれらの塗料が用いられているため、使用している塗料の種類がわからない場合であっても「10年から15年程度」で外壁塗装のメンテナンス時期であると考えるのが無難でしょう。

外壁塗装費用は補助金を受けられる可能性がある

外壁塗装が必要な時期がきてもメンテナンスを放置していると、やがて塗料の下にある外壁部分にダメージが及びます。こうなると補修の費用がさらにかさんでしまうので、適切な時期に外壁塗装をすることでダメージを予防しましょう。

その費用を用意するのが難しい場合は、自治体による補助金や助成金の制度があります。たとえば、神奈川県には以下のような補助金、助成金の制度があります。

自治体 補助金、助成金の内容
三浦市 三浦市内の施工業者による住宅の機能維持、向上のための工事に対して一律7万円
座間市 座間市内在住で自らが所有する住宅のリフォーム費用が対象で、一律5万円
葉山町 町内業者による施工の住宅リフォーム工事に対して一律5万円
寒川町 町内にある住宅に対するリフォーム工事費用の5%を寒川町共通商品券の形で助成。最大3万円まで。

上記は一部の例です。日本全国にある自治体のなかには同様の制度を設けていることがあるので、お住まいの自治体名と「外壁塗装 補助金」などのキーワードで検索してみてください。

外壁塗装の補助金を受ける方法

外壁塗装の補助金を受ける方法は自治体によってさまざまですが、大まかな流れは同じです。ここでは多くの自治体に共通する方法として外壁塗装の補助金を受けるための流れを解説します。

①補助金を受けられる条件をチェック

最初に、お住まいの自治体に外壁塗装の補助金制度があるかどうかを調べてみてください。市内(町内、村内)に居住していることや対象となる住宅の所在地がその自治体内であることなど、条件が細かく設定されているので、補助金制度の有無だけでなくそれぞれの自治体の条件に合致しているかどうかをしっかりチェックしましょう。

多くの自治体では「10万円以上」「20万円以上」といったように最低工事費用を設定しているので、外壁塗装の工事費用見積もりがその費用を上回っているかどうかもチェック項目です。

②対象となる工事に外壁塗装が含まれているか

次にチェックするべき項目は、検討している外壁塗装工事が補助金や助成金の対象工事に含まれているかどうかです。「住宅の機能を維持・向上する工事」といった表現になっていることが多く、具体的に外壁塗装の文言があるかどうかは自治体次第なので、表記があいまいな場合は必ず自治体に確認をするようにしてください。

③役所に問い合わせる

条件に合致していることが確認できたら、お住まいの自治体に問い合わせをしましょう。連絡先はそれぞれの役所のホームページに記載されているので、電話で確認するのが一番確実です。

注意点としてはすでに着工している工事だと対象外になることが多いので、補助金や助成金の申請は必ず着工前に行うようにしてください。また、もう一点注意したいのは税の滞納がないかどうかのチェックです。現時点で滞納している税金がある場合はもちろん、過去に滞納していた時期がある場合も補助金や助成金の対象外になることが多いです。納税しない一方で補助金だけはもらうとういうのは、さすがに虫がよすぎるということです。

外壁塗装費用の計算方法と費用の目安

外壁塗装の費用がどのように計算されるのかも気になる部分だと思います。ここでは外壁塗装費用の計算費用と標準的な住宅で外壁塗装をした場合の費用目安を紹介します。

外壁塗装の費用は「どの塗料を使うか」「どれだけの面積に塗装するか」の2点で決まります。単価が高い塗料を広い面積に塗れば費用は最も高くなりますし、逆に単価の安い塗料を小さな家に塗るだけであれば費用は安くなります。塗料の耐久性と単価は比例しているので、単価の高い塗料ほど長持ちすると考えられます。つまり単価の高い塗料を使うと外壁塗装の回数が減るので、結果として安上がりになることもあります。

おもな塗料と1缶あたりの単価目安は、以下のとおりです。

塗料名 1缶あたりの単価目安
アクリル塗料 5,000円から1万5,000円程度
ウレタン塗料 5,000円から2万円程度
シリコン塗料 1万5,000円から4万円程度
ピュアアクリル塗料 5万円から7万円程度
フッ素塗料 4万円から10万円程度
無機塗料 5万円から12万円程度

下にいくにつれて単価が高くなっていきますが、その一方で寿命も長くなります。

上記の塗料代に加えて、飛散防止ネットの設置や高圧洗浄、養生などの費用、そして職人の人件費が必要になります。これらの費用をすべて合算したものが、外壁塗装の工事費用となります。

外壁塗装、屋根塗装の大手業者である「三和ペイント」の見積もり例では、20坪の住宅で40万円から90万円程度、30坪の住宅で60万円から100万円程度となっています。あくまでも目安ですが、これらの金額を参考にすると他社の見積もりと比較しやすいと思います。

まとめ

外壁塗装の費用目安と補助金や助成金を活用する方法について解説してきました。外壁塗装は必須のメンテナンスなので、適切な時期に適切な工事をすることで家を長持ちさせることが大切です。目先の費用をケチってしまうことによって長期的には損になってしまうことも多々あるので、使うべきところにはしっかりとお金をかけるのが大切な家を長持ちさせる鉄則です。

本文中でも述べているように、外壁の塗装が劣化するとそのなかにある外壁部分にダメージが及びます。こうなると修繕に多額の費用がかかってしまい、「こんなことならちゃんと塗装しておけばよかった」ともなりかねません。家に限らず、メンテナンスはモノを長持ちさせるうえでとても重要です。

費用面で難しいと感じる場合は、お住まいの自治体に外壁塗装を対象とした補助金や助成金の制度がないかもチェックしてみましょう。5万円や7万円といった金額なのでそれほど大きな足しにはならないかもしれませんが、それでもないよりはオトクなので、外壁塗装が必要な時期が近づいてきたらぜひ一度検索してみてください。

(提供:タツマガ

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