NFTはアートの新しい表現方法 今後はユーティリティに注目せよ
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アートへの深い知見や、アート業界に特別なコネクションがない人は「興味はあるけどどうやって購入すればよいか分からない」「何を基準に購入すればよいか分からない」と感じることだろう。そこで本特集では、アート購入を検討している人に向けて、現代アートに関するさまざまな情報をお届けしていく。

第5回【現代アートは「誰から買うか」が重要 NFTを機に10倍になる作品もあり】に引き続き、株式会社COCO Gallery 代表取締役社長の芳賀真氏に登場してもらう。同社は世界的に見ても希少性が高く、人気があり、ロマンや歴史があるものを「トレジャーアセット」として捉えている。今回はアンティークコインとNFTを中心に話を聞いた。

芳賀真
芳賀 真(はが ただし)
株式会社COCO Gallery 代表取締役社長。若手アーティストを支援する目的で「ココギャラリー」を創業。アート×○○を基軸とした事業展開を中心とし、東京は表参道にアート×クリニック、中目黒と恵比寿にはアート×シーシャ、京都ではアート×カルチャー発信を目的としたギャラリービルを運営。昨年よりNFT事業に着手し、自社プロジェクト「バケットベア」の展開を開始。発売から3日間で完売し、1カ月で約1,000万円の売上を達成した。

*取材は新型コロナウイルス感染対策を徹底したうえで、AFRODE CLINIC(東京都渋谷区神宮前3-5-7 BASE神宮前B1)で行いました。

扱うアンティークコインの年間平均値上がり率は7%前後

―― アンティークコインは「オルタナティブ投資」の1つとして、個人投資家にもじわじわ広がっている印象ですが、具体的にどのようなコインを扱っているのでしょうか。

アンティークコイン自体は、実は20万種類くらいあるのですが、芸術性があったり、ロマンがあったり、現実的に資産として購入できるものは約400種類に絞られます。そして当社が扱っているのは、そのようなコインのなかでも主に「100万円から300万円くらいのもの」です。アンティークコインには様々な価格帯がありまして、有名な「ウナとライオン」ですと1億円や2億円するものもあります。

「ウナとライオン」は少し極端ですが、アンティークコイン市場をよく見渡してみると、1,000万円〜3,000万円といった高額のコインより「100万円から300万円くらいのもの」のほうが値上がり幅とスピード感は優れています。あくまでアンティークコイン市場内での相対評価ですが、これくらいの金額であれば比較的買いやすいですし、投資家の求めるリターンにも合致しやすいので、このような金額のコインを中心に取り扱っています。

―― 「値上がり幅とスピード感が優れている」とのことですが、100万円から300万円くらいのコインですと、どれくらいのキャピタルゲインを期待できるのでしょうか?