この記事は2022年8月31日に「月刊暗号資産」で公開された「米メタ、FacebookでNFT投稿や共有を可能に」を一部編集し、転載したものです。


Meta
(画像=ink drop/stock.adobe.com)

米メタ(Meta)社は30日、フェイスブック(Facebook)でNFT(非代替性トークン)の投稿や共有をすることが可能になったと発表した。

メタによると、現在のフェイスブックのユーザーは約29億人にのぼる。今回の発表を受け、多くのフェイスブックユーザーがNFTに関する体験を享受することができるようになったことは、NFTの認知向上や理解を深める上で非常に重要な動きと言える。

メタは今年5月にもインスタグラム(Instagram)でNFTの投稿を試験的に可能にしたことを発表している。また、今月5日にはNFT対応をアフリカ、アジア太平洋、中東、南北アメリカの100ヵ国に拡大しており、その中には日本も含まれた。

ユーザーは自身のデジタルウォレットを接続することにより、フェイスブックとインスタグラムの両方でNFTを共有することが可能だ。なお、フェイスブックやインスタグラムからNFTを投稿・共有できるのは自身のアプリからの接続のみとなっており、サードパーティーのブラウザは対象外となっている。

フェイスブックに投稿可能なNFTは、現時点でイーサリアム(ETH)、ポリゴン(MATIC)、フロー(Flow)の3つのブロックチェーン上で発行されたものに限定される。当初の発表ではソラナ(SOL)ブロックチェーンにも対応すると明かしており、今後追加されるものとみられる。

インスタグラムで投稿可能なNFTもフェイスブックと同様の規格で、それぞれ投稿・共有する際の手数料は無料であるという。

現在、NFTを用いた様々な取り組みが世界的に見られている。今後、フェイスブックやインスタグラムを通じてNFTを活用した新たなビジネスモデルや収益化に関する動きが見られる可能性もあるだろう。

また、メタはデジタル資産分野を次の大きなマーケットと位置付けており、メタバースの構築で多額の資金を投入している。

先月発表した2022年第2四半期(4月~6月)の決算では、同社のメタバース事業部門において28億1,000万ドル(約3,900億円)の損失を計上しているものの、マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEOは「将来的には数千億ドルの収益を生み出すことが可能だ」と述べ、強気な姿勢を崩していない。(提供:月刊暗号資産