この記事は2022年12月14日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2022年12月14日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日13日(火)の米CPIは前年同月比+7.1%(予想+7.3%)コアも+6.0%(予想+6.1%)と総じて市場予想を下振れ米ドル/円は2円弱の急落となった。あしもとの好調な米指標やPPIの上振れによって疑心暗鬼になっていたインフレピークアウト説を今回のCPIで再び証明した格好だ。

ただし、明日15日(木)日本時間未明にFOMCを控えているだけに思ったほどダウンサイドは攻め切れていない印象。ビッグイベントを通過しないことには大きくポジションを傾けにくいといったところだろう。今回FOMCでの注目ポイントは以下の3つ。

1.ボードメンバーの政策金利見通しを示す「ドットチャート」
2.利上げ最終到達点となる「ターミナルレート」
3.パウエルFRB議長記者会見での経済見通し

今年最後のトレンドを見極めるうえでも重要なイベントとなるだけにしっかりと準備して臨みたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

昨日13日(火)のCPI結果はインフレピークアウトを確認できる内容となったわけだが、FRBのインフレ目標からみればまだまだ道半ば。

ウォール・ストリート・ジャーナル記者でFEDウォッチャーのニック氏が示すようにドットチャートの中央値やターミナルレートが5.00%を超える内容が示される可能性があるほか、マーケットの楽観的な見方が広がる中では、パウエルFRB議長からマーケットを冷やすタカ派発言が飛び出るかもしれない。

FRBが予想以上のタカ派となる可能性は残っており、多くのプレイヤーが下目線の時は一旦ドルショートを切りに行く動きには要警戒だろう。FRBが「ハト」寄りで再びドルがダウンサイドをトライするにしてもFOMCの内容を確認してからついて行っても遅くはないと考えている。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。