本記事は、松本美栄の著書『パフォーマンスを劇的に変える!快眠習慣』(自由国民社)の中から一部を抜粋・編集しています。
多くの人がついやっている、睡眠に悪影響を与える5つの悪い習慣
普段何気なくとっている行動習慣が実は睡眠の質に影響しているということがあります。
ストレス発散や睡眠不足解消のためと思って行っていることが、逆に睡眠の質を下げていることもあります。ここで睡眠に悪影響を与えているにもかかわらず、多くの人がついついやってしまっている習慣をご紹介します。
ご自身やご家族がやってしまっていないかチェックしてみてください。
(1) 眠る前のスマホやパソコン
夜、眠る寸前までスマホやパソコンを見ていませんか? 寝室にスマホを持ち込んで、ベッドの中でSNSをチェックしている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
スマホから出るブルーライトは入眠を妨げ、睡眠の質を下げてしまうのです。
(2) 眠る前の食事
夜遅くまで仕事をしてしまって、食事が眠る直前になっていませんか?
夜遅い時間帯の食事は消化力が落ちているため内蔵に負担をかけることになります。
消化をしている間は身体も休まらず、脳も休むことができません。結果、目覚めも悪く、眠っても疲れが取れない原因の1つとなります。
(3) 眠る前のお酒
眠る前のアルコールは寝つきをよくすると思っていませんか? また眠れない時にはお酒を飲むとよいと思っていませんか? たしかにお酒を飲むと眠くなるため、一見すると寝つきがよくなるように感じます。しかし、これも眠る前の食事と同様に夜間に内蔵が働き続ける原因となり、睡眠の質を下げてしまいます。
また、アルコールによって脳が麻痺するため、アルコールが抜けてきたタイミングで「中途覚醒」(夜中に目が覚め、その後眠れない状態)が起きてしまいます。やはり眠る前のお酒は睡眠の質を下げてしまうのです。
それだけでなく、お酒を飲み続けているとアルコールの耐性がついていくことで徐々にお酒の量は増えてしまいます。お酒で眠ることに慣れていくと眠ろうとする力が低下してしまい自分の力で眠ることができなくなってしまいます。
(4) 眠る直前の入浴
身体の内側の温度である深部体温は朝から夕方にかけて高くなり、夜から朝にかけて下がっていくというリズムがあります。
深部体温を下げることによってスムーズな入眠を促すことができるのですが、眠る直前に入浴をしてしまうと深部体温が上がってしまうため逆に寝つきを悪くしてしまいます。
(5) 寝溜め
平日の寝不足を取り返すために、休みの日はいつもよりも遅い時間に起きていませんか? 寝溜めをしてしまうと体内のリズムが崩れてしまうのです。
過去、私も週末は夜ふかしをして、昼過ぎまで眠っていましたが、その分、月曜日は起きるのがとてもつらかったです。
体内リズムの乱れは数日後まで影響することがあります。週半ばまでコンディションが悪い状態ではベストなパフォーマンスを発揮できるわけがありません。
いかがでしたでしょうか。日頃無意識にやってしまっているものもあったのではないでしょうか。
このような習慣を続けていると睡眠の質が低下し、身体だけでなくメンタルにまで影響を及ぼすことになってしまいます。
また、睡眠については多くの人が勘違いしていることもあります。その1つがゴールデンタイムです。
「22時から2時の間は成長ホルモンが最も分泌されるゴールデンタイム。だから、22時までには眠った方がいい」
このようなことを聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
しかし、実はこのゴールデンタイムには明確な根拠がないといわれています。
過去に行われた成長ホルモンの分泌に関する研究では22時から2時の間の分泌量が多かったようですが、研究当時、対象となった人のほとんどがこの時間帯に入眠していたことが関係していたと考えられています。
「22時までに眠らないといけない」と焦るよりも時間帯にとらわれすぎず、質の高い睡眠を取るようにしていくことが大切です。睡眠の正しい知識と質を高めるセルフケアの技術である快眠習慣を身につけて身体も心もさらに元気にしていきましょう。
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