本記事は、和田秀樹氏の著書『「思秋期」の壁』(リベラル社)の中から一部を抜粋・編集しています。

ブルーベリーと赤ワインの効果

ブルーベリーと赤ワインの効果
(画像=Schizarty/stock.adobe.com)

ブルーベリーは目にいいといわれていますが、ショーシャ博士によると、脳のアンチエイジングにも効果的とされています。脳の活性化や記憶力、運動能力の改善も期待できるそうです。細胞の炎症も抑えるので、思秋期のダイエットには勧められます。

ブルーベリーにはアントシアニンという抗酸化物質が豊富です。これはポリフェノールの一種で、ポリフェノールは抗酸化作用、抗アレルギー作用、毛細血管の強化などが期待できます。またLDLコレステロールの酸化を抑えるので、血液をサラサラにする作用も知られています。

ポリフェノールというと赤ワインを思い浮かべる人もいるかもしれません。

赤ワインにはタンニン、カテキン、フラボノイド、アントシアニン、レスベラトロールなどのポリフェノールが含まれています。

これに関連する「フレンチパラドックス」という言葉をご存じでしょうか?

乳脂肪の消費量が多い国は心臓病死亡率が高くなりますが、フランスは消費量が多いのにもかかわらず、例外的に心臓病死亡率が低い。その理由が赤ワインをたくさん飲むからだという学術論文に出てきた言葉です。心臓病死亡率が低いのは、赤ワインのポリフェノールの作用だということになり、空前の赤ワインブームになりました。

アルコールを飲むなら、ビールより赤ワインがお勧めです。私自身、ワインの愛飲者なので、こうしたワインの効用は妥当なものだと信じています。「いつも若いですね」とよくいわれる私ですが、身体にいいことはほとんどしていません。心当たりをいえば、美味しいものを食べることと、ワインのポリフェノールくらいです。

もっとも、アルコールの摂りすぎは免疫機能を低下させたり、セロトニンを枯渇させたりするので、一日にグラス2杯くらいに抑えるのが望ましいようです。食前や食後ではなく、食事と一緒に楽しみましょう。

またショーシャ博士は、ワインを1杯飲む間に、コップ2杯の水を飲むよう推奨しています。

「思秋期」の壁
和田秀樹(わだ・ひでき)
1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神 経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェロー、浴風会病院神経科医師を経て、現在、「和田秀樹こころと体のクリニック」院長、国際医療福祉大学大学院教授、川崎幸病院精神科顧問。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって、高齢者医療の現場に携わっている。

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