この記事は2023年2月14日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=MonsterZtudio/stock.adobe.com)

2023年2月14日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

日銀の次期総裁が植田氏に決定した。その上で植田氏は、少なくとも当面は金融緩和を継続するというスタンスを明確に表明している。よって、海外勢はあきらめムード。昨日13日(月)に米ドル/円が132.91円まで上昇したのもそれが理由だろう。これで円高方向はなくなった感じだ。

しかしその一方で、本日14日(火)夜に発表されるCPIを代表とする米インフレ指標が強い数字であれば、FRBの25bp利上げは継続されるだろう。3月、5月だけではなく、もっと先まで延びるかもしれない。なので、利上げの幅は変わらないと思うが回数が増える可能性はあるのではないだろうか。

そうはいっても個人的には、米ドル/円が135円を超えて140円方向に上昇していくというシナリオはどうしてもまだ描けず、単にもみ合いなのではないかという気がしている。

そして最終的にはそれが第3四半期なのか第4四半期になるのかはまだわからないが、米景気の鈍化を想定。年内は利下げはないという話になっていたが、経済指標の落ち込みによっては利下げの前倒しも可能性としては充分あるだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは129.50~133.50円で先週と同じ。今現在、ドル買いかと言われれば、戻してきているので目先はそうと言えるが、トレンドの転換ではないと考えている。

植田氏の金融緩和継続スタンス表明で、少なくともYCC(イールドカーブコントロール)の修正から来る円買いは影を潜めた。よって短期的な戦略としては、押し目買いから入る買い回転で考えたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。