この記事は2023年2月10日に「月刊暗号資産」で公開された「博報堂とJAL、地域の特別な体験を提供する「KOKYO NFT」の実証実験を開始 」を一部編集し、転載したものです。
博報堂と日本航空(JAL)は9日、共同で地域の体験プログラムをNFT(非代替性トークン)化し、国内外の購入者を地域の関係人口に変えていく取り組み行うと発表した。
この取り組みでは体験型NFT「KOKYO NFT」の検証を行うため、三重県鳥羽市と鹿児島県奄美市において実証実験を2月から行う。なお、関係人口とは、定住人口や交流人口でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のことを指す。
地域における人口減少や高齢化は近年、深刻な社会課題となっている。広告事業を超えた新規事業開発を目指す博報堂「ミライ事業室」と、ESG戦略において社会課題を解決し、サステナブルな人流の創出を目指すJALは、未来の街づくりを目指した日本企業と国内外のスタートアップの事業共設プロジェクト「スマートシティーエックス(SmartCity X)」に参画したことをきっかけとして、観光を活性化することに加えて、関係人口を増やしていく「体験型NFT」について協議を重ねてきたという。
今回実証実験を行う三重県鳥羽市では、鳥羽国際ホテルでの結婚30周年を祝う「真珠婚式」の挙式と宿泊、海女小屋はちまんかまどでの「真珠婚コース」料理と海女との交流体験に、ミキモト真珠島で利用可能なジュエリー購入クーポンを加えて提供する。
販売開始日は今月28日で、販売価格は100万円。体験プログラム提供は、伊勢志摩リゾートマネジメント、鳥羽国際ホテル、御木本真珠島、兵吉屋、海女小屋はちまんかまどとなっている。
鹿児島県奄美市では、特産品である黒糖焼酎樽のオーナー権利をNFT化する。「奄美黒糖焼酎」の樽の共同オーナーとなり、その樽をソニックエイジングで3年間かけて熟成させるための音楽を選べるという体験を提供するという。
オリジナルボトルになり受け取るまでの3年間、毎年夏と冬に奄美でイベントを開催し、試飲や音楽ライブ、製造工程の一部への参加を楽しむことができる。販売開始日は三重県鳥羽市と同様、今月28日で、販売価格は12万円となっている。
なお、実証実験プロデュース、NFTの発行、販売主体は4M株式会社、NFT発行技術の支援、SNS運営、PR支援、コミュニティ運営支援については株式会社リードエッジコンサルティングに委託するという。NFTは「KOKYO NFT webサイト」で購入可能となっている。(提供:月刊暗号資産)