この記事は2023年2月22日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Maximusdn/stock.adobe.com)

2023年2月22日(水)の午前9時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日21日(火)のNY市場では米国債利回りが大幅に上昇。米金融引き締めの終了には程遠いとの見方が拡大したことが要因との報道が目立つ。

米10年債利回りは3.95%でクローズ(高値は去年10月21日の4.3354%)。今年に入ってからの最高水準となっている。米ドル/円と相関性の高い2年債利回りも一時4.7333%に上昇(ただ昨年高値である4.799%までは届かず)。

ターミナルレートが5.25%レベルという見方が変わらなければ、2年債利回りが5.00%台に上昇してもおかしくないため米ドル/円は137.00円レベルまで上げ余地があるかもしれない。ただ、今年の米ドル/円はBOJピボットという期待感があるため、昨年と比較すると上げ余地が限定的になっていると想定。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日22日(水)の注目は、日本時間午前10時00分に発表されるRBNZ金融政策決定会合。RBNZの利上げは75bpではなく50bpがコンセンサス。

ただRBNZの利上げが50bpであってもマーケットが失望することはないと想定(短期的な下落は別としても)。なぜならニュージーランドのインフレ率が前年比7.2%とRBNZのインフレターゲット1~3%を大幅に上回っているため。

RBNZは、最近のサイクロンによる景気後退を懸念して利上げスピードを落とすとの意見もあるが、インフレ率が前年比7.2%の現状ではその可能性は低いと見ている。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。