この記事は2023年2月22日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=ngad/stock.adobe.com)

2023年2月22日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日21日(火)に発表された米PMIが強い結果となり、米ドル/円は135.22円まで上昇し年初来高値を更新した。

今月に入って米経済指標は雇用統計、ISM非製造業指数、CPI、小売売上高、PPIと文句なしの結果が相次いでおり、マーケットではノーランディング(景気後退せず成長が続く)という言葉まで飛び交っている。

FRBの利上げ見通しでも、6月までにあと3回の利上げ、ターミナルレートが5.25~5.50%まで行くことがメインシナリオになってきており、こちらもドル高を後押ししていると言えるだろう。

ただし、リスクイベントとして、明後日24日(金)と来週27日(月)のそれぞれで、日銀総裁候補である植田氏と副総裁候補である氷見野氏・内田氏への所信聴取が国会で行われる予定となっており、候補者らの発言次第では米ドル/円、クロス円は突発的な値動きになることも想定される。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は上値が徐々に重たくなっているが、米経済の強さが裏付けされており、このまま沈み続けるイメージは描きにくい。

よって戦略的には押し目があれば拾っていくのが合理的だと考えている。また、米ドル/円は昨日21日(火)年初来高値を更新しているので、新高値をトライする場面でもストップは狙っていきたい。

ただ、明後日24日(金)と来週27日(月)に日銀正副総裁候補者の発言が伝わる予定であり、ヘッドラインに振り回されることが想定される。明後日24日(金)以降はポジションリスクを落とすか、トレードスパンを短期に切り替える必要がある。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。