この記事は2023年2月28日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=ELUTAS / stock.adobe.com)

2023年2月28日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

今週はドルの上値追いが続きそうだ。植田次期日銀総裁候補と2人の副総裁候補の3人全員が金融緩和は必要で今後も続ける必要があるというスタンスで一致しているため、海外勢が期待したようにすぐにYCC(イールドカーブ・コントロール)の修正は入らないだろう。

現在、米国のインフレ懸念が非常に強く、3月の利上げも以前は25bp予想だったものの、ここ最近は50bpに傾きつつある。もし利上げ幅の拡大でなかった場合でも、利上げ打ち止めまでの期間が長くなるなど、いずれかとなりそうだ。

そうなると日米の金利差は拡大し、イコール金利も上昇。それにつられて米ドル/円も底堅くなる可能性がある。ただ個人的には米金利が6%まで上昇することは考えづらいと思っているため、次の利上げが50bpだとしても夏場辺りには利上げが止まるのではないかという気がしている。

そう考えると138円台辺りが上値のマックスだろう。よってここからはあまり調子に乗って高いところを買わないよう慎重に臨みたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは134.80~137.20円。米ドル/円の日足チャートを見ると、200日移動平均線が137.18円付近のため、こちらが予想上値に相当。また90日移動平均線が135.69円付近にあり、135円台はしっかりと堅そうな形に見える。

一目均衡表の雲上限が134.74円付近にあることから、戦略的には134円のミドルからに135円台前半かけて押し目買いで臨み、136円台後半~137円台前半で利食いたい。ただ、もし134円ミドルを割った場合は買いスタンスは終了。今週は慎重な買い回転で臨みたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。