この記事は2023年4月11日(火)に「羊飼いのFXブログ」公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2023年4月11日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。
現在の為替相場の傾向や相場観
欧米の金融不安から米ドル/円は売られてきたが、この金融不安が落ち着けばFRBの政策は従来の引き締め方針に戻るという観測がある。4月から新年度が始まり、期初となる現在、日本の機関投資家がそれなりに積極的に米ドル/円を買っていることで米ドル/円はサポートされている。
昨日10日(月)の植田日銀新総裁の会見は、一部のマーケット関係者からするとあまりにハト派的で驚いた人も多かったのではないだろうか。就任早々のYCC(イールドカーブ・コントロール)解除等の可能性は、ほぼなくなったとみていいので、日本サイドからの円買いの理由は消えた感じがする。
あとは米銀の与信が厳しくなることから、米国が景気後退に陥るのか、それともその影響は軽微にとどまり、高金利を理由にドルに資金が集まるのかを見極めたいところ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
明日12日(水)のCPIが注目される。CPIの結果次第の面もあるが、おそらく金融不安は徐々に和らいでいくと思われるので、当面ドルはもみ合いつつも底堅く推移すると考えている。
米ドル/円のレンジとしては131~136円辺りで、もみ合いつつのじり上がりを想定している。
▽米ドル/円 の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。