この記事は2023年6月7日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=cassis/stock.adobe.com)

2023年6月7日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

先週1日(木)にFRBのボードメンバーで投票権を持つ、ジェファーソン理事とハーカー・フィラデルフィア連銀総裁が、6月FOMCの利上げ見送り支持を表明。ブラックアウト期間前に滑り込んできた「ハト派」発言を契機に、政策金利予想は再び「据え置き」に傾いている。

その翌日2日(金)の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が予想を大きく上回ったものの、インフレデータである平均時給(前年比)は下振れた。悪くない結果ながらも市場のコンセンサスを変えるまでには至らず、今回は「利上げ見送り」が既定路線となりそうだ。

一方で、市場の焦点は7月FOMCに向けられ、現時点で6割超えの確率で利上げを織り込む動きをみせている(Fed Watch・CME参照)。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は目立った材料なく、FRBがブラックアウト期間に入り、来週に米CPIやFOMCを控えていることもあり方向感は限られそうだ。

米ドル/円もボラティリティが低下傾向にあり、138円から141円のレンジ内でうまく立ち回る相場だろう。ただ、引き続き円キャリーのトレードは意識されやすく、7月FOMCでは米追加利上げ観測がある以上、下値は堅いと見ている。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。