円安・物価上昇の影響も【外為マーケットビュー】

動画配信期間:2023/6/12~2023/6/24

月曜から金曜までの毎営業日、外為市場に長年携わってきた5人のコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。

目次

0:00 オープニング
0:32 相場振り返り
1:05 円安・物価上昇
2:38 FOMC・日銀政策決定会合
4:59 衆議院の解散総選挙の噂
5:24 為替介入の有無

要約

現在、円相場は一旦落ち着いていますが、140円を超えるような動きは続かないと考えています。しかし、円安が進行し物価上昇が進むと、政府も対応を求められるでしょう。
物価上昇については、家庭の日常生活で具体的に感じるものとして、野菜ジュースやヨーグルトの価格上昇があります。このような日常品の価格上昇は、エネルギーや原材料の価格上昇が影響を与えていると考えられます。そして、これからの夏に向けて、電気料金も大幅に上がると予想されています。
一方で、アメリカでは2022年3月から利上げが始まり、それが一時的に止まると予想されます。アメリカの利上げが停止し、日本銀行が現在の金融緩和政策から脱却すると、ドルの弱含みと円の強含みが見られるかもしれません。これについては、まだ不確定な要素が多いため、これからの動きを見守るべきです。
その上で、日本の経済は良好な状況にあり、特に観光業(インバウンド)などは好調です。しかしながら、円安が進行し物価が上昇すると、中小企業などは大きな影響を受けるでしょう。この問題について政府がどのように対応するのか、具体的な方針を示す必要があります。
衆議院の解散総選挙に向けて、物価上昇問題に対する政府の認識と対策が問われるでしょう。その際に、政府が円安を牽制するような動きを見せると、市場も一旦落ち着く可能性があります。ただし、これは必ずしも確定的な見解ではなく、これからの市場の動きや政府の対応を注視していく必要があります。

酒匂隆雄
酒匂隆雄氏
酒匂・エフエックス・アドバイザリー代表 1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で敏腕ディーラーとして外国為替業務に従事。その後1992年、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長に就任。 その一方で2000年には日経アナリストランキング・為替部門にて第1位を受賞するなど、コメンテーターとしても高い評価を得ている。

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