この記事は2023年6月21日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2023年6月21日(水)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。
現在の為替相場の傾向や相場観
今週も円安は継続。米ドル/円に関しては、142.00円に接近すると、本邦当局からの牽制コメントと、142.00円~142.50円にあるFXオプションのガンマによるドル売りがきつく、上げ渋り。一方141.00円以下のガンマもきつく、下げ渋り。
米ドル/円は、基本レンジとしていた137.00円~142.00円が徐々に切り上がり、140.00~145.00円にシフトしてきているため、水準を切り上げて押し目買い。
現在の為替相場の戦略やスタンス
マーケットの注目は豪ドル/円を筆頭としたクロス円の上昇。
昨日20日(火)に発表されたRBA議事録で、「今回のRBAの利上げの決定が微妙な性質のものであり、利上げ停止の可能性を強く示唆した」ことから、市場関係者らの「RBAが年内に2回利上げを行う」との見方が後退。
金利先物市場では、RBAの年内の利上げ予測が2回から1.5回程度に後退。豪ドル/円は97.67円から95円ミドルまで2円反落。ただ今月すでに豪ドル/円は7円強も続騰しているため、こうした調整はあったほうがマーケットのロングが極端に偏りすぎないため、良い調整ともいえる。
中期の流れは変わっていないため、調整を利用して豪ドル/円の押し目買いスタンス継続で臨みたい。
▽豪ドル/円の日足チャート
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。