大学生が多い東京23区ランキング|学生向け賃貸物件に適しているのは●●区
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目次

  1. 東京23区で大学生が多い・少ない区ランキング
    1. 大学生が多い区TOP5
    2. 大学生が少ない区TOP5
  2. 東京23区大学生総数一覧
  3. 学生向け賃貸物件に適しているのは何区?
  4. 不動産投資において入居者が学生であるメリット

本コラムでは、大学生が多い東京23区のランキングを見てみる。学生向け賃貸物件に適しているのはどの区なのか?

【本コラムのポイント】
・大学生が最も多いのは世田谷区、次いで練馬区、大田区の順
・大学生が最も少ないのは千代田区、次いで中央区、台東区の順
・学生向け賃貸物件は世田谷区、練馬区、大田区、杉並区、江戸川区が狙い目

東京23区で大学生が多い・少ない区ランキング

ワンルーム物件を中心に学生向け賃貸経営を考えているオーナーは多いだろう。学生は、入退去の時期がはっきりしているので入居者獲得の計画を立てやすい。問題はどのエリアを選ぶかである。東京23区で大学生が多い区・少ない区を知っておくことは、学生向け賃貸経営を考えているオーナーにとっては物件購入時の判断材料になるだろう。

総務省が発表した「令和2年国勢調査就業状態等基本調査」※この先は外部サイトに遷移します。によると、東京23区の大学・大学院生の総数は以下のようになっている。

大学生が多い区TOP5

大学生が多い区のランキングTOP5は、以下の通りである。最も多いのは世田谷区だった。

【上位5区にある主な大学】※学生情報ポータルサイト「ナレッジステーション」調べ
日本大学、国士舘大学、駒澤大学、産業能率大学、昭和女子大学、成城大学、多摩美術大学、東京医療保険大学、東京都市大学、東京農業大学、日本体育大学、日本女子体育大学(以上、世田谷区)
日本大学、武蔵大学、武蔵野音楽大学(以上、練馬区)、昭和大学、東京工科大学、東邦大学(以上、大田区)
女子美術大学、高千穂大学、東京女子大学、明治大学(以上、杉並区)

これまで江戸川区には4年制大学がなかったが、東京デザイン専門職大学が2023年4月に江戸川区初の4年制大学として開校した。

【概況】
繁華街を有する都心の区は入っておらず、閑静な住宅街というイメージの区が上位にランクインしている。世田谷区は総人口でも23区中1位である。2位練馬区、3位大田区は総人口でも同順位であることから、総人口と学生数はほぼ比例していると考えてよいだろう。

【参考】東京都の人口が多い区TOP5(令和5年5月1日現在の推計、東京都調べ)
1位 世田谷区 94万54人
2位 練馬区  75万2,058人
3位 大田区  74万4,505人
4位 足立区  69万5,444人
5位 江戸川区 68万9,948人

大学生が少ない区TOP5

大学生が少ない区のランキングTOP5は、以下の通りである。最も少ないのは千代田区であった。

【下位5区にある主な大学】※「ナレッジステーション」調べ
城西大学、日本大学、法政大学、大妻女子大学、共立女子大学、城西国際大学、上智大学、専修大学、デジタルハリウッド大学、東京家政学院大学、東京歯科大学、東京理科大学、二松学舎大学、日本歯科大学、ビジネス・ブレークスルー大学、明治大学(以上、千代田区)
聖路加国際大学(中央区)
上野学園大学、第一工科大学、東京芸術大学(以上、台東区)
國學院大學、聖心女子大学、津田塾大学、文化学園大学、青山学院大学、実践女子大学、東海大学、日本経済大学、日本赤十字看護大学、ヤマザキ動物看護大学(以上、渋谷区)
東京都立大学(荒川区)

【概況】
学生街を擁する千代田区が一番少ないのは意外だが、調査は大学生の居住人口を調べたものであり、大学の在籍学生数とは異なる。大学周辺に住む学生は少なく、近隣の新宿区や文京区などから通学する学生が多いことが予想される。加えて千代田区は総人口自体が23区のなかで圧倒的に少なく、次いで中央区、台東区が続き、こちらも総人口と学生数はほぼ比例した結果になっている。

【参考】東京都の人口が少ない区TOP5(令和5年5月1日現在の推計、東京都調べ)
1位 千代田区 6万8,041人
2位 中央区  17万4,311人
3位 台東区  21万7,891人
4位 荒川区  21万8,721人
5位 渋谷区  24万3,239人

東京23区大学生総数一覧

東京23区の区別大学生総数は、以下の通りである。面白いのは、大学院生になると文京区がトップに躍り出ることだ。

<東京23区大学生総数>

区名 大学生総数(人) 大学(人) 大学院(人)
千代田区 2,455 2,097 358
中央区 3,501 3,020 481
港区 6,278 5,594 684
新宿区 12,671 10,964 1,707
文京区 13,147 9,801 3,346
台東区 5,020 4,428 592
墨田区 5,975 5,535 440
江東区 13,120 11,841 1,279
品川区 10,103 9,065 1,038
目黒区 8,565 7,682 883
大田区 19,243 17,589 1,654
世田谷区 38,713 35,930 2,783
渋谷区 5,905 5,216 689
中野区 10,793 9,876 917
杉並区 19,234 17,652 1,582
豊島区 12,055 10,589 1,466
北区 10,463 9,492 971
荒川区 5,924 5,338 586
板橋区 19,080 17,861 1,219
練馬区 25,278 23,616 1,662
足立区 16,165 15,296 869
葛飾区 11,587 10,817 770
江戸川区 19,231 18,312 919

出典:総務省「令和2年国勢調査就業状態等基本調査」※この先は外部サイトに遷移します。より株式会社ZUU作成

学生向け賃貸物件に適しているのは何区?

調査の結果を見ると、各区の学生数と人口は、おおむね比例しており、学生数に独自の傾向は見られなかった。都心5区は、物件価格が高いことに加えて学生数が少ないため、学生向け賃貸経営とし条件が悪い。やはりシンプルに学生数が多く、物件価格も都心5区に比べて安い世田谷区、練馬区、大田区、杉並区、江戸川区が学生向け賃貸経営に適していると考えてよいだろう。

国土交通省の「不動産取引価格情報」を活用し、東京23区の中古1Kマンション平均取引価格を算出した(各区の当該期間中の1K物件平均値を算出)。その結果から、世田谷区、練馬区、大田区、杉並区、江戸川区の価格を見てみよう(下表の黄色)。

<東京23区中古1Kマンション平均価格(2022年第1四半期〜第4四半期)>

区名 中古1Kマンション
平均取引価格(万円)
港区 2,786
千代田区 2,582
渋谷区 2,549
台東区 2,516
中央区 2,479
江東区 2,441
目黒区 2,418
新宿区 2,390
品川区 2,333
北区 2,317
墨田区 2,298
荒川区 2,261
豊島区 2,195
世田谷区 2,187
文京区 2,153
大田区 2,100
板橋区 2,086
中野区 2,025
杉並区 1,863
練馬区 1,813
江戸川区 1,667
足立区 1,659
葛飾区 1,633

参考:国土交通省「土地総合情報システム 不動産取引価格情報」※この先は外部サイトに遷移します。より株式会社ZUU作成

価格の高い順に並べられているが、都心5区(青色)に比べて世田谷区、練馬区、大田区、杉並区、江戸川区は価格が安いことが見て取れる。

次に、総務省の「平成30年住宅・土地統計調査」を参考に、世田谷区、練馬区、大田区、杉並区、江戸川区における29平方メートル以下のワンルームマンションの1ヵ月平均家賃を調べてみよう。

<共同住宅(非木造)29平方メートル以下の1ヵ月平均家賃(家賃0円を含まない)>

区名 1ヵ月平均家賃(円)
世田谷区 7万2,445
練馬区 6万5,687
大田区 7万1,860
杉並区 7万1,987
江戸川区 6万2,022

出典:総務省「平成30年住宅・土地統計調査 住宅の建て方(5区分),延べ面積(6区分)別住宅の1か月当たり家賃(19区分)別民営借家(専用住宅)数及び1か月当たり家賃-全国,都道府県,市区」※この先は外部サイトに遷移します。より株式会社ZUU作成

東京23区でトップは、千代田区の9万7,596円だ。それと比べると、2万~3万円ほどの差がある。物件の購入価格は安いが、収入となる家賃も低くなることが見込まれるため、賃貸経営を行う場合は収支シミュレーションをしっかりと行っておきたい。

不動産投資において入居者が学生であるメリット

不動産投資で学生を入居者ターゲットにする最大のメリットは、入退去のタイミングがはっきりしていることだ。1年生で入居した学生なら卒業まで住み続けると約4年間家賃収入を確保できる可能性が高い。卒業年もわかっていることから、早めに入居者募集をかけることができるので計画を立てやすい。

また、学生が入居者の場合、親が保証人になるのが一般的で、万一学生が家賃を支払えなくなっても滞納となる前に親が支払ってくれる可能性もある。家賃滞納リスクが比較的低いのも安心できるメリットだ。さらに、学生向け賃貸経営は少ない初期投資資金で始めることができるのも有利なポイントである。

一般的に学生が探す物件は、ワンルーム物件(1R、1K、1DK)であることが多い。また、アルバイトや親からの仕送りで生計を立てている学生は家賃が安いほうがよく、中古物件でも十分に需要が見込めることから、物件購入費用を抑えやすい。

東京23区でワンルームマンションやアパートの経営を考えるなら、安定した需要が見込める学生向け賃貸を目指すのも有効な選択肢といえそうだ。

※本コラムは2023年6月7日現在の情報を基に構成しています。学生数は国勢調査の時期によって変化しますので、参考程度にお考えください。

(提供:manabu不動産投資

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