この記事は2023年8月10日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2023年8月10日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。
現在の為替相場の傾向や相場観
米ドル/円は3連休前の五十日需要で仲値にかけて143.80円台へ続伸。先週3日(木)に付けた今月高値143.89円に迫っており、この水準を超えれば一気に144円台に上伸する可能性もありそうだ。
ただ、仲値通過後の市場の関心はNYタイムに発表される米7月CPIに向かう公算が大きい。よって米ドル/円の値動きは徐々に鈍ると見られ、144円台乗せを試す動きはNYタイムに持ち越しとなりそうだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
本日10日(木)発表の米7月CPIでは、FRBが重視する食品とエネルギーを除いたコア指数に注目が集まるだろう。
コアCPIの市場予想は前年比+4.7%となっており、前月の+4.8%から小幅に減速するものの高止まりする見通しとなっている。コアCPIはFRBの追加利上げを占う上での重要指標に位置付けられているため、ドルの反応も相応に大きくなる可能性が高い。
予想を上回れば追加利上げ期待のドル買いで144円台への上伸に弾みが付きそうだ。反対に下振れするようなら利上げ打ち止め観測が広がり143円台を割り込むことも考えられる。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。