毎年、新たに発売されるビジネス書は約6,000冊といわれています。いったいどの本を読めばいいのか、迷ってしまう方も多いでしょう。

このコーナーでは、読書家が集まる本の要約サービス「flier(フライヤー)」で注目されているおすすめの書籍をランキング形式でご紹介。さらにその中からアクセスの多かったトップ3の書籍について本文で詳しく見ていきます。

まずは2023年8月にビジネスパーソンから最も読まれた10冊の書籍の発表です!

1『「すぐやる」よりはかどる! 仕事を「短くやる」習慣』(山本大平/クロスメディア・パブリッシング)
2『週末朝活』(池田千恵/三笠書房)
3『頭に来てもアホとは戦うな! 賢者の反撃編』(田村耕太郎/朝日新聞出版)
4『神時間力』(星渉/飛鳥新社)
5『チームを動かす すごい仕組み』(山本真司/PHP研究所)
6『センスは知識からはじまる』(水野学/朝日新聞出版)
7『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎/岩波書店)
8『何歳からでも結果が出る 本当の勉強法』(望月俊孝/すばる舎)
9『残酷すぎる人間法則』(エリック・バーカー,橘玲(監訳),竹中てる実(訳)/飛鳥新社)
10『できる人は必ず知っている 一流の自分の魅せ方』(安田正/三笠書房)

※本の要約サービス「flier(フライヤー)」の有料会員を対象にした、2023年7月25日〜2023年8月24日の閲覧数ランキング

「すぐやる」よりも、大切なことは「C・PDCAサイクル」

仕事のタイパ!「すぐやる」よりはかどる「短くやる」技術とは? 2023年8月に読まれたビジネス書トップ3
(画像=fizkes/stock.adobe.com)

2023年8月、flierユーザーから最も読まれたのは、ベストセラー『トヨタの会議は30分』の著者、山本大平さんの新刊『「すぐやる」よりはかどる! 仕事を「短くやる」習慣』です。

「優先順位を明確にする、余計なことをしない、先延ばしをしない、人に任せられるものを抱え込まない、タイミングを間違えない」という、仕事を「短くやる」ための5つの原則をベースに、具体的なノウハウが42個紹介されています。

例えば「最短ルート」でタスクを進めたいと思ったら、「PDCAサイクル」ではなく「C・PDCAサイクル」を回すのが正解だとか。

先頭の「C」(状況・情報の分析)は、計画を立てる前にさまざまな視点からタスクを検討し、最低限の状況や情報をチェックするという意味。仕事を始める前に「戦略」(方向性)と「戦術」(手段)を整理すれば、実行途中での迷いや二度手間を減らすことができます。

そのために、動き出す前に「この仕事は何をゴールとするのか」「どのようにゴールまでの最短のルートを進むのか」という観点を忘れずタスクの全体像を把握する。この作業がまさに「急がば回れ」の近道となるのです。

「すぐやる」よりはかどる! 仕事を「短くやる」習慣
「すぐやる」よりはかどる! 仕事を「短くやる」習慣
山本大平
出版社:クロスメディア・パブリッシング
発売日:2023年06月11日
ジャンル:生産性・時間管理

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頑張りすぎない、週末朝活の過ごし方とは?

第2位は、「朝活の第一人者」である池田千恵さんの著書『週末朝活』です。「仕事で疲れていて早起きなんてできない」と考える人は多いのではないでしょうか。そうした人に、本書は“週末”の朝だからできること・効果があることにスポットをあてています。

「朝活」というと、テキパキ効率よく時間を活用するというイメージがあるかもしれません。しかし時間の余裕のある週末の朝だからこそ、自分をいたわる「セルフチューニング」の時間とすることを本書はすすめます。

1週間の振り返りや頭のモヤモヤを手帳に棚卸しする。読もうと思って手をつけていなかった本に目を通してみたり、新たなアイディアを探しに隣駅まで散歩をしてみる。楽器や車をチューニングするように、週末の朝の時間で自身の調整を行なってみると頭や肩のこりがふっと軽くなるのを感じるはずです。

SNSなどで、たえずどこでも誰とでも繋がれる今、週末の朝だけでも「自分と向き合う」時間を過ごしてみませんか? きっと、本書を読めば次の週末に早起きしてみるのが楽しみになるはずです。

週末朝活
週末朝活
池田千恵
出版社:三笠書房
発売日:2023年04月20日
ジャンル:自己啓発・マインド健康・フィットネス

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アホとは「価値ある戦い」以外は直接対決しない

第3位は、思わず手に取ってしまうタイトルの『頭に来てもアホとは戦うな! 賢者の反撃編』です。

本書は、2014年に発売されてベストセラーとなった『頭に来てもアホとは戦うな!』の続編。前著は「おもに個人の処世術として」書かれており、アホと戦わないことの重要性が強調されたものでした。一方で本書は、加えて上手にアホと戦うコツについても言及されています。

タイトルにあるように、大前提としてアホと正面から戦うことはできる限り避けるべきだと著者はのべています。では、アホと直接対決せずしてどう勝つことができるのでしょう。

そのために使えるのが、戦略的にちょっとだけキレてみること。ポイントは感情的に怒ることなく、ここぞというタイミングでターゲットを絞り、あくまでもリスペクトフルに、「あなたや、周りのためですよ」というにキレてみる。そうすることで、相手に都合よくコントロールされることを防ぐことができます。

アホと上手く付き合いながら、理不尽なことや反論しづらい状況で生き抜く方法を、前向きな内容で学ぶことのできる本書。自分をすりへらすことなく、働き方や人間関係に向き合うためのコツをぜひ試してみましょう!

頭に来てもアホとは戦うな! 賢者の反撃編
頭に来てもアホとは戦うな! 賢者の反撃編
田村耕太郎
出版社:朝日新聞出版
発売日:2023年04月30日
ジャンル:自己啓発・マインド

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いかがでしたか?

ランキングの上位を見てみると、仕事や私生活でどのように行動し自分と向き合うかという書籍が上位に入りました。どの書籍も、決して難しい内容ではなく、明日から毎日を変えられるヒントがたくさんあるので、ぜひ試してみてください。

少しでもあなたに合いそうな1冊があればお手にとっていただければ幸いです。
来月はどういった書籍が読まれるのでしょうか。ぜひ皆様も予想してみてください。

flier編集部

本の要約サービス「flier(フライヤー)」は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだりしただけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。

flier(フライヤー):https://www.flierinc.com

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