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(画像=アルサーガパートナーズ株式会社)
小俣 泰明(おまた たいめい)
アルサーガパートナーズ株式会社代表取締役社長 CEO/CTO
日本ヒューレット・パッカードやNTTコミュニケーションズなどの大手ITベンダーで技術職を担当、システム運用やネットワーク構築などのノウハウを習得。
その後2009年にクルーズ株式会社に参画、 同年6月に取締役に就任。翌年5月同社技術統括担当執行役員に就任。CTOとして大規模Webサービスの開発に携わる。
2012年からITベンチャー企業を創業し、3年で180名規模の会社にする。
2016年ITサービス戦略開発会社アルサーガパートナーズ株式会社を設立。
座右の銘は「お金は大事。仕事は何でもやる。でも魂は売らない。」
アルサーガパートナーズ株式会社
アルサーガパートナーズは、「人をつくる、だからモノをつくれる」をビジョンに掲げ、日本全国のDX事業の成功をミッションとするワンストップ型のDXコンサルティング・開発パートナーです。
DX社会における新規事業の立ち上げや、DX促進におけるあらゆる課題解決と実現化をサポートし、お客さまに寄り添うことでビジネスの成功をより確実なものへと導きます。

小俣様のこれまでの変遷について

私は20代の頃、NTTコミュニケーションズ社という通信事業の会社でサラリーマンとして働いていました。当時は大手企業でサラリーマンを定年まで勤めることが、人生のゴールだと思っていました。しかし、私が30歳前後の時期に、同じ会社の先輩からベンチャーに向いているという声をいただき、彼の誘いでベンチャー業界に足を踏み入れました。

そして、当時の東証JASDAQスタンダード上場企業であるクルーズ株式会社に入社し、わずか3ヶ月で取締役に就任しました。その後、3年間の取締役を経て、今度は自分で経営に挑戦したくなり、会社を立ち上げることを決意しました。

最初に創業した会社は、事業売却という形でバイアウトし、ある程度安定した生活を担保することができました。しかし私には、さらに日本を盛り上げたいという強い思いがあり、海外企業に美味しい部分を持っていかれ、日本が貧しくなっていく状況を食い止めたいと考えていました。そして、それを実現する組織を作りたいという思いから、アルサーガパートナーズ株式会社を設立しました。

アルサーガパートナーズ株式会社
(画像=アルサーガパートナーズ株式会社)

社⻑の一番感銘を受けた書籍とその理由

私自身、昔から今も漫画家を目指しているという背景もあり、最も感銘を受けた書籍というのは「風の谷のナウシカ」の原作と「自殺島」という二つの漫画です。この2作を初めて読んだのは、「風の谷のナウシカ」の原作は20年以上前、そして「自殺島」はクルーズ社で取締役をしていた時期でした。「風の谷のナウシカ」は映画で見る人が多いと思いますが、実は映画では漫画の1巻部分を取り上げているのみで、実際のストーリーは全部で7巻あります。私はこの2作から、結局『一番最後に重要なのは人間である』ということを強く認識しました。

読んだ書籍をどう仕事に生かしてきたのか

私は元々エンジニア畑出身であり、クルーズ社の時から現在に至るまで、ずっとCTOを務めています。CTOという役職は、「技術が世界の全て」という考え方を持ちやすく、「営業活動はもう人材としていらないよね、プログラミングは全てGPTが書いてくれるからプログラム組む必要はないよね」というIT至上主義のような考え方をする人が多い傾向にありますが、私はこの2作から、そのような形では世の中が回るはずがないということを学びました。

例えば、IT業界では技術が進歩し、サービスが便利になることで、ビジネスが拡大します。しかし、それらのサービスやツールの究極の目的は、人と人とのマッチングをスムーズにすることです。メルカリは売りたい人と買いたい人をマッチングするサービスの1例です。このように、ITシステムのほとんどは、誰かと誰かを適切にマッチングすることをスムーズにしているのです。

しかし、人と人がマッチングされるかどうかは、最後はその人の気持ちが大きく関わります。その人の気持ちに関しては、サービスがどれほど進んでも、そのサポートは限られます。だからこそ、最後は人であるということが重要なのです。

「風の谷のナウシカ」や「自殺島」では、人間の心や他者との共感がフィーチャーされています。その共感するという部分が、私がビジネスを行う上で非常に重要だと感じています。実際に当社のビジョンに「人をつくる」という文言が含まれています。これはつまり、日々の業務において、社員がロボットのようにただルーティンワークをこなすのではなく、挨拶や挨拶以上のコミュニケーションを他者とすることで、そこに共感が生まれ、みんなが人間らしくいられることをビジョンに込めているのです。それが新たな発想や体験価値を生み出すことに繋がると考えています。

社⻑が経営において重要としている考え方

アルサーガパートナーズ株式会社
(画像=アルサーガパートナーズ株式会社)

私が経営において重要としている考え方は、「頭を使うこと」です。頭も筋肉の一種で、使っている人と使っていない人とでは、1年という時間が経つと取り返しのつかないほどの差が出てきます。そのため、私たちは社員一人ひとりが自ら考え、自らインプットし、自ら行動に移すことを徹底しています。それが本人の魅力や成長に繋がり、その結果として会社全体が魅力的になると考えています。

思い描いている未来構想や社員への期待について

アルサーガパートナーズ株式会社
(画像=アルサーガパートナーズ株式会社)

経済産業省の報告によれば、2025年には日本国内で43万人のエンジニアが不足すると予測されていて、これが「2025年の崖」としてIT業界で広く知られています。現状では、その不足を補うために発展途上国の安価な労働力を使うか、強力な外資系企業に頼るという選択肢が考えられています。しかし、どちらの選択肢も日本企業の成長に有益な解決策ではなく、結果として日本から外貨が流出するだけとなります。そのため、私たちは少なくとも10,000人規模のコンサルティング・IT開発組織を作ることを目指しています。そして、それが日本企業全体に影響を与えるような活動をし、日経平均株価の向上を図ることを目標としています。

これを現実的なものにするために、社員には自分で考えて自分で行動に移す人物になってほしいと思います。そして、個人の行動力やアイディアをもとに、新たなシステムや制度や価値を世の中に生み出していき、日本国内の経済発展に貢献できればと考えています。

氏名
小俣 泰明(おまた たいめい)
会社名
アルサーガパートナーズ株式会社
役職
代表取締役社長 CEO/CTO