米国Bradford大学マネジメント学部卒業。ニフティ株式会社の経営企画担当として、インターネット市場の黎明期に、経営計画策定や市場・競合分析、CI/ブランディングなどの業務に従事。三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社にて、経営・マーケティング戦略のコンサルタントとして活躍。その後、日本オラクル株式会社のマーケティング本部長に就任。2014年3月にセレンディップ・ホールディングス株式会社の代表取締役社長に就任し、現在は子会社の経営にも従事。
1.創業から上場までの事業変遷
セレンディップ・ホールディングスの旅は、ベンチャー企業を支援するためのベンチャーファンドを設立することから始まりました。当初、規模は小さく、資金は十数億円程度で、地方企業への支援とコンサルティングの提供を中心としていました。
その後、2012年からは、全く異なるビジネスへの切り替えが始まりました。具体的には、地方のベーカリーチェーンの再生プロジェクトを手がけ、その経験を活かして、他の事業再生プロジェクトに取り組むようになりました。こうした事業再生の経験が積み重なるにつれて、私たちのビジネスモデルはさらに進化し、今では投資とコンサルティングの融合型のビジネスモデルとなっています。
私自身がこの事業でリスクを負う経営者として乗り込んだことも大きな特徴です。これにより、自身のリスクを持って事業経営を行うということで事業再生に新たな視点から取り組むこととなりました。そして、これら一連の経験と取り組みを経て、私たちのビジネスは上場企業へと成長しました。
2. そもそもエクイティを活⽤しようと思った背景や思い
私は、自社のビジネスモデルが企業支援とコンサルティングサービスの提供であった当初から、エクイティを活用することの必要性を感じていました。 特に、私たちが地方のベーカリーチェーンの再生プロジェクトを手がけることになった際には、エクイティの活用がより具体的な形で行われることとなりました。私自身がこのプロジェクトに深く関与し、株主として所有権を持ちながら、自ら社長となり経営に参画し事業再生に取り組むことで、地方の企業や金融機関からの信頼を勝ち得ることができました。
その背景には、単に会社にアドバイスをするだけでなく、自身が経営者として深く関与し自分自身のリスクを負うことが重要であるという考えがありました。そのような環境で経験を積むことにより、より具体的な知識や経験、そして具体的な戦略を持つことができました。
これらの経験が私たちのビジネスモデルが進化する契機となり、エクイティの活用は、現在の投資とコンサルティングを経営で統合するビジネスモデルの進化の中心にあります。
3.今後の事業戦略や展望
今後の事業戦略については、大きく分けて3つの要点を挙げています。
1つ目は、ホールディングスとして事業会社の経営を拡大することです。特に、地方の企業と製造業に焦点を当てており、これらの企業を買収して事業を成長させることを目指しています。
2つ目は、投資事業の拡大です。私たちは今年初めに初の投資ファンドを設立しました。この投資事業の成長は、私たちのビジネスモデルの一部であり、事業全体の成長を支える重要な要素となっています。
3つ目は、コンサルティング事業の拡大です。私たちは、経営ノウハウを提供しながら、経営者候補や管理職候補を育成し、事業再生のための人材プールを形成しています。コンサルティング事業は、将来のビジネスチャンスに対応するための重要な資源になると考えています。
これら3つの軸で事業の拡大を進め、さらなる成長を遂げることを目指しています。私たちは、地方の再生と製造業の復興を達成することで、日本の未来をより良くし、より強い経済を創り出すことを目指しています。そのために、自らの手で経営に関与し、リスクを負い、エクイティを活用して事業を再生し続けていくことが重要です。
4.ZUU onlineのユーザーに⼀⾔
私達は地方の再生と製造業の復権のために資金を投じて事業再生に取り組んでいます。これらの取り組みは、より強い日本経済を創るための鍵となると考えています。 そのためには、地方の金融機関との連携も重要なテーマとなっています。 皆様にはぜひ、地方の産業と製造業に目を向け、その可能性と挑戦に注目していただきたいです。
- 氏名
- 竹内 在(たけうち あり)
- 会社名
- セレンディップ・ホールディングス株式会社
- 役職
- 代表取締役社長