罹災証明書は各種被災者支援策の判断のために広く活用される書類だ。保険金の請求や融資など、さまざまな手続きに必要になる。 罹災証明書の取得手順や手続きなどについて解説する。

災害時の罹災証明はどうする? 取得手続きなどについて解説
(画像=陽子冨田/stock.adobe.com)

罹災証明書の取得手続き

罹災証明書とは災害による被害状況を証明するものだ。被災者の申請により、市区町村が被害の状況を調査し「災害の程度を証明する」ものとして交付される。

各種支援制度を利用するためにも「罹災証明書」の取得は必要だ。具体的には保険金の申請、被災者生活再建支援金等の給付、住宅金融支援機構からの融資、税、保険料、公共料金等の減免・猶予に必要となる。

罹災証明書の取得は以下のように行われる。

  1. 市町村へ申請
  2. 被害状況の調査(市町村)
  3. 罹災証明書の交付(市町村)
  4. 各種被災者支援措置の活用

ちなみに火災の場合は消防署に「罹災届」を提出する。火災保険の請求時に「罹災証明書」が必要となるので、こちらも覚えておきたい。

罹災証明書の被害認定基準

罹災証明書により証明される被害程度は以下の通り。
全壊、大規模半壊、中規模半壊、半壊、 準半壊、一部損壊 等。

災害による被害の程度が、内閣府が定める災害の被害認定基準に該当した場合に発行される。

災害による損害の程度を明らかにしておく

辛い作業かもしれないが、損害の程度を明らかにするためにも被災状況を写真に残して置くことが大切だ。住居や家財等、損害箇所をいろいろな角度・いろいろな方向から撮影しておこう。損害の程度を示す証拠となる。

こうした写真は罹災証明書の発行だけではなく火災保険金請求の手続きにも必要となってくるだろう。

被害にあった際は証拠を残しておく

災害の規模が大きい場合は、申請をしても調査までに時間がかかるかもしれない。また、時間が経過することにより、被害の程度がわかりにくくなることも考えられる。被害にあった場合は必ず証拠を残しておこう。

文・しらいはるか(AFP)

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