丸山優太郎
丸山優太郎
日本大学法学部新聞学科卒業のライター。おもに企業系サイトで執筆。金融・経済・不動産系記事を中心に、社会情勢や経済動向を分析したトレンド記事を発信している

資産運用は、ゴールを決めて行ったほうが目標額を達成できる可能性が高くなります。ゴールに設定した年齢によってどのような商品に投資したらよいか、目標年齢ごとの資産運用戦略を紹介します。

目次

  1. ゴールを決めると投資戦略が立てやすくなる
  2. 65歳の定年まで働くなら不動産投資がベスト
  3. 55歳まで働くなら投資信託やJ-REITで高利回り運用を
  4. 45歳まで働いてFIREを達成したいなら株式投資で成長狙う
  5. リスク低減のために組み入れたい不動産クラウドファンディング

ゴールを決めると投資戦略が立てやすくなる

何歳まで働く?ゴールをみすえた資産運用戦略
(画像=tadamichi/stock.adobe.com)

マラソンはゴールが決まっているからこそ道中の苦しい戦いにも耐え、完走することができます。資産運用も何歳までにいくらの資産を作るというゴールを決めることで投資すべき商品が見えてきます。リタイアの目標を45・55・65歳に定める場合、どのような商品をメインにしたらよいかを考えてみましょう。

65歳の定年まで働くなら不動産投資がベスト

65歳の定年まで勤め早期リタイアを目指さない場合は、不動産投資が適しています。不動産投資では、毎月の家賃収入から物件購入時に組んだローンの返済を行っていきます。

返済中は手元に残る家賃収入は少なくなりますが、ローンを完済した時点で金融機関の担保が解除されて純資産になります。物件を売却してまとまった資金を老後生活の足しにすることもできるしょう。会社員であれば返済期間中の生活費は給与で賄えるので、リスクの小さな運用が可能です。

また、ローン完済後に売却せず賃貸経営を続ければ、家賃収入から諸経費を引いた金額が手元に残るため、年金に加えて老後生活にゆとりを持たせることができます。さらに、相続を考えた場合も、現金で相続させるより不動産を引き継がせたほうが相続税の節税になります。

55歳まで働くなら投資信託やJ-REITで高利回り運用を

定年より10年程度早くリタイアしたいと考えるなら、若い年代から投資を始めて、安定高利回りの商品で着実に資産を積み上げる必要があります。55歳までに1億円の資産構築を達成すれば、その後は税引き後4%の利回りで運用することによって年収400万円になるので、仕事をしなくても生活していくことができるでしょう。

早くリタイアしたいと考える場合はローリターンの商品への投資は適していません。安定して5%程度の利回りは必要ですので、株式投資信託やJ-REIT(上場不動産投資信託)が有力候補になります。

45歳まで働いてFIREを達成したいなら株式投資で成長狙う

仕事を早期に辞めて、株式の配当金や不動産の家賃収入などで暮らすFIREを目指す人が増えているといいます。45歳までにFIREしたい場合は、社会人になった22歳からすぐに投資を始める必要があります。

債券では資産を大きく増やすことは難しいので、高配当利回り株を複利運用する方法が適しています。複利運用とは受け取った配当金を使わずに同じ銘柄に再投資して運用することです。毎年続ければ、保有株数の増加に応じて配当金も雪だるま式に増えていきます。

例えば、NTTの配当金は2003年から2023年までの20年間で10倍に増えています(一例であり、銘柄によって異なります)。複利効果に加えて増配効果も加わり、加速度的な配当金の増加が期待できます。さらに、高成長株であれば株価も上昇するでしょうから、22歳から45歳まで長期保有することで、大きなキャピタルゲインも期待できます。

リスク低減のために組み入れたい不動産クラウドファンディング

ここまで紹介した運用戦略ですが、相場の状況次第では運用している商品が値下がりすることもあります。そのときにポートフォリオの下支えになるのが不動産クラウドファンディングです。

株式投資や金投資のような相場がないため、値下がりして資産を減らす心配がありません。1口1万円の少額から投資できるので、ポートフォリオの25%などと比率を決めて自由に投資金額を設定できます。不動産で運用するのでリスクが低く、その割に予定利回りがおおむね3〜7%(税引前)と高いため、下支えにする投資にぴったりです。

※記事中で紹介したシミュレーションや投資方法は一例であり、結果を保証するものではありません。参考程度にお考えください。

(提供:YANUSY

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