M&Aでは買い手になりたい
―出口戦略、とくにM&Aについてはどのようなお考えをお持ちですか。
去年、M&Aのお話をいくつかいただきましたが、今はIPO(新規株式公開)を考えています。M&Aに関しては、むしろこちらが買い手になりたいと思っています。
2030年までに画像解析を行いたいと思っており、そのサービスを作るにあたって、エンジニア確保のためにM&Aを行いたいと思っています。
―画像解析とはどのようなものですか。
画像解析は軽症の患者さんと重症の患者さんに利用してもらうもので、軽症の患者さんは病院に行くべきかどうかわからない際に、解析した画像の情報を基にした適切なアドバイスが得られるようになります。
重症の患者さんは重症度を標準化するために用います。現在は病院や医師によって重症度の判断がまちまちですので、これを標準化することで自身の状態を正確に知れるようになります。
―将来、どのような企業になりたいとお考えですか。
この事業を通じて、一人でも多くの方に研究データを提供し、病気の解明となる研究に活かしたいと思っています。病気や人体の解明に少しでも貢献し、病気に対する不安や疑問点をなくしたいです。
将来的には、 海外で多くの患者さんに利用してもらうことを目指しています。 そのために、日本でアプリの基盤を作り、認知度拡大に取り組みたいと考えています。
―海外展開の具体的な動きはありますか。
タイの病院と連携して、タイに住む日本人を対象にしたサービスを展開する予定です。アジア人と日本人では薬の効果が違いますので、日本人にあった薬をタイの病院で処方してもらう取り組みで、早ければ2025年の春ごろにも実現したいと考えています。
周佐千晶(しゅうさ・ちあき)さん
2012年3月、大阪調理製菓専門学校ecole UMEDA調理製菓専攻卒業
2014年4月、Le Comptoir de Benoit入社(製菓部署配属)
2017年3月、MonotaRO入社(カスタマー部署配属)
2021年4月、ミセルクリニック大阪に勤務(医療事務担当)
2022年1月、ゲノン設立
1993年生まれ、大阪府出身
文:M&A Online