この記事は2024年9月10日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年9月10日(火)の午前12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。
現在の為替相場の傾向や相場観
米ドル/円は上値が重い状況だ。まず直近安値である141.68円レベルまでは近いところまで来ている。よって、その前の安値をみると昨年2023年12月の安値が140.24円付近だ。もしここを割ってしまうと137円台まで安値がない状況となっている。
ただ、138円近辺では一度下落は止まると考えてはいるが、140.24円レベルで下落が止まるか止まらないかでレンジがかなり変わりそうだ。米国の利下げはおそらく今回は25bpになると思うが、来年以降も利下げは継続すると考えている。しかし日本は利上げをして行く方向のため、日米の金利差は縮小していく一方となる。
この流れからすると既に米ドル/円において、高値は完全に打っていると考えられるため、150円レベルにもなかなか戻らないだろう。来年の夏辺りまでに135円を目処に下落を予想している。
また明日11日(水)日本時間午前10時、米大統領候補であるトランプ氏とハリス氏のTV討論会があるが、マーケットもかなり注目している。ハリス氏がどういった政策を出してくるのかが気になるところだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の米ドル/円予想レンジは、138.00~144.00円。
戦略としては、売り方向から入るスタンスで143円ミドル~144円にかけてを引きつけて売り、こまめにしっかり利食っていきたい。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。