外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年4月17日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

目次

▼16日(水)の為替相場
(1):中国GDP 予想を上回る
(2):英CPI 伸びが鈍化
(3):米小売りは大幅増
(4):FRB議長 FEDプットに「ノー」

▼16日(水)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:これまでの円買いに対する巻き戻しも/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

16日(水)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:16日(水)午前6時10分~17日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):中国GDP 予想を上回る

中国1-3月期国内総生産(GDP)は前年比+5.4%と予想(+5.2%)を上回った。米国の大規模な関税措置を前に駆け込みの輸出が増加したことが影響した。同時に発表された中国3月小売売上高は前年比+5.9%と予想(+4.3%)を大きく上回ったほか、同鉱工業生産も+7.7%と予想(5.9%)を上回った。

(2):英CPI 伸びが鈍化

英3月消費者物価指数(CPI)は前年比+2.6%と市場予想(+2.7%)以上に前月(+2.8%)から伸びが鈍化。エネルギーや食品などを除いたコアCPIは+3.4%となり予想通り前月(+3.5%)から伸びが鈍化した。また英中銀(BOE)が注目するサービスCPIは+4.7%と予想(+4.8%)以上に前月(+5.0%)から伸びが鈍化した。この結果を受けてオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)では5月の追加利下げを完全に織り込んだ。

(3):米小売りは大幅増

米3月小売売上高は前月比+1.4%で市場予想に一致し、2023年1月以来の大幅な伸びとなった。変動の大きい自動車を除いた売上高は前月比+0.5%で予想(+0.4%)を上回ったほか、前月分が+0.3%から+0.7%へ上方修正された。なお国内総生産(GDP)の算出に用いられるコア売上高は+0.4%となった(予想+0.6%、前月+1.3%)。

(4):FRB議長 FEDプットに「ノー」

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は「FRBの責務に緊張が生じるシナリオが発生し得る」とトランプ関税が米経済に与える影響に警戒感を示し、「当面は透明性向上を待つ状況が整っている」と、これまで繰り返し表明してきた政策金利の変更を急いでいないというメッセージを改めて強調した。また、「市場安定のためにFRBが金融政策を通して米経済を下支えする『FEDプット』を想定しているか」の問いには「NO(ノー)」と答えた。