高金利通貨の状況を動画で解説

動画配信期間:公開日から2週間

高金利通貨「メキシコペソ・南アフリカランド・トルコリラ」の状況をギュッと要約

メキシコペ

4月は比較的健闘した通貨
関税問題については当初から落ち着いた対応を取り、対話重視
アメリカへの説得が効果を出し、関税引き上げが2月から7月に延期された
メキシコの産業構造は1次・2次産業が中心で、カナダとは異なる
株価は昨日約2%下落したが、年初来では12%高
現在は1ドル19ペソで安定している
司法制度問題(裁判官を一般選挙で選ぶ制度への変更)への懸念がある
CPI(消費者物価指数)は3.96%で目標範囲内だが、5月に0.25%の利下げ予想がある
アメリカの自動車部品関税軽減はメキシコにとって良いニュース

南アフリカランド

今月は最下位で苦戦
10%近い下げから現在は6%程度まで回復
対米関係悪化が最大の問題

ガザ問題でイスラエルの行為を「虐殺」と国際司法裁判所に訴え、アメリカの反発を招く
土地収用問題(使われていない土地を公共利用に転用する制度)がトランプ大統領の批判対象に

金(ゴールド)価格上昇が支えとなったが、最近は金価格が一服している
対中関係・対ロシア関係は良好(ブリックスの一員)

トルコリラ

3月29日に最も人気のある政治家(イマモール氏)を汚職容疑で逮捕
リラ安・株安・債券安・金利上昇という状況が継続
1ドル38リラ台で定着
通貨防衛のための介入資金が約100億ドルから56.6億ドルへと半減
資金が50億ドルを切ると再びリラ売り攻撃が懸念される
景気が強くない中での利上げは厳しい状況

結論
高金利通貨のパフォーマンスは全般的に良くなかったが、メキシコペソが比較的健闘している。各通貨とも対米関係が重要な要素となっており、南アフリカランドとトルコリラは政治的問題が通貨価値に大きく影響している。メキシコペソは関税問題の改善や対話重視の姿勢が功を奏した一方、過去からの司法制度問題など懸念材料も残っている。

外為マーケットビュー
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

外為市場に長年携わってきたコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。

野村雅道
野村雅道氏
FX湘南投資グループ代表 1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行。82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。 87年米系銀行へ転出。外資系銀行を経て欧州系銀行外国為替部市場部長。外国為替トレーディング業務ヴァイスプレジデントチーフディーラーとして活躍。 財務省、日銀および日銀政策委員会などの金融当局との関係が深く、テレビ・ラジオ・新聞などの国際経済のコメンテイターとして活躍中。為替を中心とした国際経済、日本経済の実践的な捉え方の講演会を全国的に行っている。現在、FX湘南投資グループ代表。

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