
総括
FX「年初来高値へ。全体では3位、株価も強い」メキシコペソ見通し
予想レンジ 7.5-8.0
(通貨3位、株価4位)
(ポイント)
*ボリバン3σ上限へ急騰、年初来高値
*今夜は6月消費者信頼感指数
*6月製造業PMIは小幅悪化
*メキシコの格付けのおさらいを掲載
*中銀の民間金融機関への調査結果は
*郷里送金、5月は前年比4.6%減少
*政策金利は4対1で0.5%利下げもインフレ予測を上方修正
*最新のインフレ状況、目標上限を越えている
*米国とメキシコ、鉄鋼協定をめぐる貿易交渉で輸入割当を検討
*フィッチ、メキシコ経済の縮小を「軽度」の景気後退に修正
*5月に僅かに成長、INEGIリポート
*USMCAの見直しは秋か
*米との論点=関税、麻薬、移民、LA騒乱、送金課税、USMCA、司法等々
(ボリバン3σ上限へ急騰、年初来高値)
6月は3位、年間でも3位。さらに昨日一日は最強通貨となり7.6台を抜け出し7.785をつけ1月につけた年初来高値に並んだ。
対ドルでは1ドル19ペソ割れとなった、現在は18.6692。
ボルサ株価指数は年初来16.92%高と強い。10年国債利回りは9.2%。
前回触れたが、厳しい見方をするフィッチの「メキシコ経済は今年「軽度」の景気後退に陥る可能性があるものの、規模は従来の予測よりも小さく、米国の予想を上回る見通しが景気後退の影響を部分的に相殺する」との意見がベースにある。
またメキシコへの米国の関税がUSMCA協定の恩恵で予想より軽微な影響に留まっていることもある。
(今夜は6月消費者信頼感指数)
今夜は6月消費者信頼感指数の発表がある。予想は46.9、前月は46.7。
(6月製造業PMIは小幅悪化)
6月S&P製造業PMIは46.3で前月の46.7を下回った。
この低下は新規受注の急減を反映しており、企業は需要の低迷、プロジェクトの延期、そして特に輸出に対する米国の関税の影響を示している。
(中銀の民間金融機関への調査)
*コアインフレ率が2025年には4.00%になると予想。前回は3.98%
*2026年末の基準金利が6.88%になると予想。前回は7.00%
*ペソが2025年末には1ドル20.13ペソになると予想。前回は1ドル20.50ペソ
*2026年の経済成長率が1.40%になると予想。前回は1.41%
(郷里送金、5月は前年比4.6%減少)
5月のメキシコへの送金額は前年同月比4.6%減の53.6億ドルとなった。米国は、労働者による母国への送金に対する課税を準備している。
米上院は最近、こうした送金への課税計画を緩和。以前の草案では全送金に3.5%の課税が盛り込まれていたが、メキシコ側は送金は既に米地方税の対象となっていることから二重課税に当たり、両国間の租税条約に違反すると主張した。現在審議中の予算案では、現金送金への1%課税が盛り込まれている。