この記事は2025年7月9日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Ainur/stock.adobe.com)

2025年7月9日(水)の午前8時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

ついにトランプ米大統領は、日本からの輸入品に25%の関税を賦課すると発表。また、南アフリカには30%の関税を課すと述べ、他の数カ国に対しても大規模な関税を課すと発表している。

石破政権の交渉が五里霧中といった中、交渉で合意したベトナムが20%となり相対的に低くなっているが、対日関税25%は4月に発表した税率を1ポイント上回る水準となっている。

トランプ氏は、石破茂首相に宛てた書簡のコピーをトゥルース・ソーシャルに投稿し、「8月1日から、米国に入るあらゆる日本製品にわずか25%の関税を課す。セクター別の関税はこれとは別になる」と説明。「貿易赤字の不均衡をなくすのに必要な関税に比べれば、25%という数字ははるかに低いことを理解してもらいたい」と主張。

現在の為替相場の戦略やスタンス

石破政権の関税交渉とはなんだったのか。ただ発効日は8月1日となり、新しい猶予期間が与えられているので、この期間に石破政権が新たな提案をして、関税を引き下げることが可能であることも確か。 このままいけば、交渉が失敗しても対日関税は25%となり、この数字がボトムであるともいえる。

この意味において米ドル/円は146円台後半まで続伸。ユーロ/円は一時172円台まで、スイスフラン/円は184円台まで値を上げている。

戦略的には、昨年高値(175.43円 7月11日)更新を目指して続伸するユーロ/円のロング継続スタンスで臨みたい。

▽ユーロ/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。