本記事は、川瀬 智広氏の著書『イケメンタル』(フォレスト出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

メンタル
(画像=Nashihal / stock.adobe.com)

「聞く」と「深掘り」のバランスを取るのがうまい

イケメンタルは観察力と想像力が優れていますが、「何も話さず察することができる」という超能力を持っているわけではありません。

人と人の関わりはコミュニケーションからしかありません。どんなにイケメンの人でも何も話さなければ、楽しく会話できる人には勝てないのです。

だからこそ、大事なのは「相手の話を意識的に聞く習慣」です。

「聞く」は、人と信頼関係を築く上で最も基本的で、かつ最も重要なスキルのひとつですよね。モテる人、好かれる人は聞き上手とよくいわれます。実際、自分ばかり話している人はモテません。だから、私のコミュニティでも、この「聞く力」を徹底的に磨いてもらっています。

そして、聞く力を発揮する上で欠かせないのが、「深掘りする力」です。

どれだけ聞くことが大事でも、話を聞いて深掘りしなければ、本当に楽しい会話やコミュニケーションにはなりません。深掘りしない会話は、質問を繰り返す事情聴取のようなもの。会話は途切れ途切れになり、悲惨な空気になってしまいます。恋愛や婚活であれば、結婚どころか、次に会うことすら難しくなってしまいます。

「深掘り」において大事なのは、相手の話の表面だけで満足せず、「なぜそう思ったのか」「そのときどんな気持ちだったのか」と一歩踏み込むこと。それによって、相手の内面に触れることができます。この深掘りによって、相手は自分を理解してくれていると感じ、安心感や信頼感が生まれるのです。

しかし、ここには大きな注意点があります。どんなに深掘りが大事だとしても、相手が掘り下げられたくない話題を掘り下げるのは逆効果です。

プライベートすぎることや過去のトラウマ、職場での微妙な悩みなど、人には話したくないことが必ずあります。それを無理に引き出そうとすると、相手は防御的になり、苦痛を感じ、関係がぎくしゃくしてしまいます。深掘りにはタイミングと限度が必要なのです。それこそ「観察力」と「想像力」を働かせるべきところです。

では、どうすれば「聞く力」と「深掘り」のバランスを取れるのか。

まず大切なのは、「相手が心から話したいこと」に耳を傾けることです。

相手が前のめりになって話す話題、口角が上がって楽しそうに語る話、目が輝く瞬間 …… など、これらはすべて、相手が心から話したいことのサインです。こうした話題に対して、適度に深掘りを行い、相手の気持ちや状況を理解する姿勢を示すことで、自然な共感が生まれます。

もうひとつ重要なのは、相手の反応を常に観察することです。話を深掘りする際、相手の表情や声のトーン、呼吸や姿勢の変化に注意を払います。

もし相手の目が泳いだり、口数が減ったり、ため息が出たりしたら、それは深掘りをやめるサインです。相手が話したくないテーマには無理に踏み込まず、話題を切り替える柔軟さも聞く力の一部なのです。

相手が楽しく話せるテーマや、前のめりになる話題について深掘りすることは、関係性を強化する行動になります。聞くこと、深掘りすることは、相手の喜びや満足感に寄り添うための手段であるべきなのです。

イケメンタルは、「自分が聞きたいこと」より「相手の話したいこと」を聞く。
『イケメンタル』より引用
川瀬 智広(かわせ・ともひろ)
株式会社GiveGrow 代表取締役。
岐阜県生まれ。宇都宮大学卒業後、吉本興業のお笑い芸人養成所であるNSCに10期生として入学。同期はオリエンタルラジオ、はんにゃ、トレンディエンジェル、フルーツポンチなど。
お笑いの道を諦めた後、アルバイトから(株)第一興商に入社。100店舗の企画責任者や部下500人を束ねる西日本責任者など歴代最短出世を果たし、独立を視野に退社。初めての海外一人旅に出て、訪れたカンボジアに可能性を感じ、日本に帰らずそのままカンボジアに住み始める。移住後、現地日本人に騙され無一文になり、死にかけながらもカンボジアで日本人向けの旅行会社を立ち上げ、432名の日本人をカンボジアに集客する。そこで日本男児の草食化に気付き、帰国後「男を磨く恋活婚活学校BRIGHT FOR MEN(ブライトフォーメン)」を設立。これまでに累計1,400名以上が入学。モテる人、モテない人を数多く見てきた経験から、外見やコミュニケーションの指導はもちろん、メンタルや思考についても独自の考え方を伝え続けている。
著書に『童貞の勝算』(マネジメント社)がある。

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  1. 人生を好転させるイケメンタル「自責思考」とは
  2. モテるイケメンタル!「聞く力」と「深掘り」のバランスとは
  3. 「共感+ポジティブ転換」のイケメンタル思考とは
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  6. 相手の「大切なもの」を大切にする、イケメンタルな人の気遣いとは
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