本記事は、川尻 征司氏の著書『GLOBAL CITIZEN グローバル・シチズン 世界標準の自分らしく夢を叶える7ルール』(扶桑社)の中から一部を抜粋・編集しています。
外側の投資と内側の投資、どちらにお金をかけますか?
総務省統計局の調査(2022年)によると、2人以上の世帯における平均貯蓄高は約1,901万円です。
「勤めている会社が倒産するかもしれない」
「いつリストラされるかわからない」
「将来は年金をもらえないかもしれない」
さまざまな不安を抱え、多くの人が預貯金に励んでいます。新型コロナウイルス感染拡大の際の給付金と行動制限の影響を考えると、さらに貯蓄額は増えているかもしれません。
しかし、お金は、貯め込んでいるだけでは何も生み出しません。
循環させることが非常に重要なのです。
特に、インフレと円安が予想される現在は、お金を銀行に預けていると、どんどん価値が目減りしていきます。
将来が不確定であればあるほど、お金をさまざまな形で使って、自分自身を成長させ、新しいチャレンジをしてみるべきです。
投資することで、思いがけない事態が起きても落ち着いて対応することができます。
私がおすすめしたいのは、次のようなお金の使い方です。
1.人脈作りに投資する
これまで付き合ったことのない人と出会い、新たな人脈を築くためにお金を使うのは、とても有効なお金の使い方です。
ビジネスの関係でも趣味などのプライベートの関係でも、きっと将来、役に立つはずです。
2.資産作りに投資する
投資について学ぶだけでなく、実際に身銭を切ってみることも有効です。
例えば、FXや株式などは、自分のお金を使って実体験してみなければ、なかなか知識が身に付きません。投資をすることでインフレや円安にも対抗できますから、ぜひチャレンジしてみてください。
3.自分の成長に投資する
資格や免許・免状を取得したり、料理教室などで新たなスキルを身に付けたり、見聞を広めるために旅行するのも、よいお金の使い方です。
国内よりも海外に飛び出し、新しい世界の姿を見に行きましょう。
4.自分の健康に投資する
歯医者や人間ドック、整体などに定期的に通うのは、非常に有効なお金の使い方です。
「人生100年時代」と言われますが、その長い人生を充実させられるかどうかは、何歳まで健康でいられるかで決まります。
5.自給自足に投資する
もし私が日本に定住する暮らしをしていたら、広大な畑を買い、そこで野菜を作ります。そうすることで、万一の食糧危機にも対応できますし、地域の人たちとのつながりもできるでしょう。
できた野菜を配ったり、売ったりすることは、ご近所付き合いに有効です。
お金を実際に循環させて、本当の学びを得ることができるのです。
今後の激動が予想される経済状況において、確実に価値が保たれるのは一部の不動産と株、農業だと私は予想しています。
世の中がどれほど大きく変わっても、人間の生活には衣食住に関わる企業、およびインフラ(電気・ガス・上下水道など)企業が欠かせないからです。
壊滅的な経済状況になっても、自分で食べ物さえ確保できていれば安心です。
全国で昔のような自給自足をする農村的なコミュニティが復活し、物々交換が基本になる可能性もあるでしょう。実際、すでに人材派遣会社の株式会社パソナは本社機能の一部を兵庫県・淡路島に移動させています。
そして彼らは、週末は農業をしているのです。おそらく、同社はかなり厳しい未来予測に基づき、食糧の自給を検討しているのでしょう。
- お金には、目に見えなくても有効な使い方がある。
- 最も有効なのは自分の才能への投資。
1982年、兵庫県芦屋市生まれ。
2022年3月に設立した公益財団法人KAWAJIRI FOUNDATIONでは、学業優秀でありながら経済的な理由により学費の支弁が困難な大学生に川尻育英奨学金を給付し、支援している。
また、世界をつなぐアートプロジェクト「DANDELION PROJECT」のサポートや「tHE GALLERY HARAJUKU」の設立など、アート&カルチャーの新潮流を作るアーティストの支援を行う新世代ギャラリストとしても活動している。
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