この記事は2025年11月25日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2025年11月25日(火)の午後12時半時点に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
日本政府当局の介入警戒感がある中で、ここから米ドル/円の上値は次第に重くなると考えている。
先日片山財務相が、「介入というのは日米財務大臣のペーパーにしっかりと入っているため、現状のような段階でドル買いが進めば断固とした処置をとる」といった発言をした。いつもポイントとなる「断固」という言葉を使ったため、介入に対してワンノッチ上がったと見ている。
このように日本当局から出てくる発言を考えても、158円より上は厳しいのではないだろうか。
米国の利下げ(25bp)に関しては来月12月実施との見方が濃厚なのだが、日本の利上げに関しては不明。
もし、日本が利上げ、米国が利下げをしてなおかつ介入が入れば、それは一気に150円台前半辺りまで急落する可能性はある。ただ日本の利上げに関して、あまり実施の気配が感じられない。
高市政権や片山財務相は、やはり日本の物価高を止めなければいけないと感じているわけで、となるとドル高は輸入物価水準を押し上げるため、結果的に円安・ドル高は止める方向だろう。
また米政府閉鎖中の経済指標が少しずつ発表されているが、通常のサイクルに戻るのはやはり来年の1月くらいにならないと難しそうだ。となると、米国の特に労働関係の指標悪化を見込んでいるのだが、それを正確に確認出来るのは1月よりさらに先になりそうだ。その影響で来年もしかすると米ドル/円が結構下落するかもしれない。
また、トランプ米大統領の支持率が低下してきており、中間選挙に向けて「TACO(タコ)」りそうだ。票の獲得に向けて、これまでのような強気発言が弱まりそうな気がしている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の米ドル/円予想レンジは、154.45~158.00円。
先週158円に迫った(高値157.89円付近)局面があったため、その辺りまでの上昇は予想範囲に入れている。しかしながら、介入警戒感もある中、それを超えて158円台、159円台とどんどん上昇するというイメージではない。
戦略としては米ドル/円の戻り売りで臨みたい。
157円台ミドルから158円にかけてはしっかりショートを振りたいが、154円ミドルから155円割れにかけてはしっかり利食って行きたい。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。




