本記事は、大野 萌子氏の著書『いつも感じがいい人はこんなふうに話している』(アスコム)の中から一部を抜粋・編集しています。

いつも感じがいい人はこんなふうに話している
(画像=metamor_works/stock.adobe.com)

「ちょっといいかな?」はダメな声のかけ方

上司から部下へ、部下から上司へ。どちらの場合でも、何かを頼むような時の言い方、伝え方によっては感じが悪くなります。
例えば、こんなふうに声をかけていませんか?
(上司が部下へ)今ちょっといい?」
「相談したいことがあるんですけど」
「教えてもらいたいと思っていることがあって……」

どれもダメな言葉遣いというわけではありませんが、言われるとなぜかもやっとするのではないでしょうか。
その理由は、用件が何なのかがすぐにわからないからです。
何かを頼みたい場合、声をかける相手の状況を確認しないと、自分の側の都合だけを言っているようで感じが悪くなります。
こういう伝え方をしてしまう人は、「相手は忙しいかもしれない」「最初に細かいことを伝えると、時間がかかって迷惑かもしれないから」と思い込んでいて、自分では配慮して声をかけているつもりなのでしょう。

ですが、感じがいい人は、例えば次のように声をかけます。
「話したいことがあるから15分くらい時間あるかな?」
「今進めているプロジェクトの●●について、相談したいことがあります」
「パワーポイントの資料を作ってるんですが、3箇所わからないところがあって、教えてもらいたいんです」

それぞれに、おおよそのかかる時間や、何について聞きたいのか、何を必要としているのか、がざっくり伝わりますよね。
もちろんひと言ですべて細かく伝える必要はなく、目安で構いません。その目安となる言葉や説明が少し入るだけで、ぐっと感じがよい声のかけ方になるのです。

また、仕事の場でも家庭の中でも、何かを「手伝ってほしい」と伝える時には、特にこれを思い出してください。
先にもお伝えした、YOUメッセージからIメッセージに変えて考える、です。

誰かに何かを頼みたい時、お願いしたい時、
「ちょっと手伝ってよ」
「●●しといて」
「あれ、やっておいて」
などと言ってませんか?

これはよく考えると、「あなたがしてよ」「あなたがやっておいて」と、「あなた」が主語になる言葉ですね。
これを
「私は●●をしてほしい」
「私はあなたに手伝ってほしい」
など、主語を「私」に変えるだけで、ぐっと感じがよくなります。

言っている内容は同じですが、受け取る側の感じ方が変わるので、相手としては要望を受け入れやすくなるのです。
「あなた」が主語の場合は、言っている側にそんなつもりではなくても、命令しているような印象や、責めているようなニュアンスに聞こえる可能性があります。

それが、「私」を主語に変えるだけで、「私がお願いしている」というニュアンスが強まり、相手が受け取りやすくなるのです。
子どもが部屋を片付けない時、「あなたはなんでいつもそうなの、片付けなさい!」と言うより、「私はあなたに片付けてほしいと思ってるの」と言うほうが、子どもだって受け入れやすいのです。

いつも感じがいい人はこんなふうに話している
大野 萌子(おおの・もえこ)
公認心理師、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士、一般社団法人「日本メンタルアップ支援機構」代表理事。カウンセラーとしての長年の経験を活かし、人間関係をよくするコミュニケーション、ストレスマネージメント、ハラスメント対策を専門とする。カウンセリングは2万人超、講演・研修は内閣官房人事局をはじめ、大手企業、大学などで6万人を対象に行ってきた実績を元に、テレビ、ラジオ、新聞などのメディアでも活躍。『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)は51万部のベストセラーとなった。他に『できる上司のZ世代をモンスターにしない言葉』(ビジネス社)、『「かまってちゃん」社員の上手なかまい方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。メディア出演は『世界一受けたい授業』(日本テレビ)、『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ)など多数。

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