本記事は、横山 信弘氏の著書『正しく立てて成果につなげる 目標達成の全スキル』(日本実業出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。
計画とスケジュールの違いがわかると、実行につながる
計画を立てただけでは、目標は前に進みません。「何をするか」を決める計画と、「いつやるか」を決めるスケジュールの違いを整理し、実行へつなげる視点を示します。
「計画」と「スケジュール」を混同している
「計画ができたから、あとは実行するだけだ」と思い込む人がいます。
しかし、そう簡単にいかないことも多いのが現実。なぜなら、「スケジュールの落とし込み」という手順が残っているからです。
多くの人が「計画」と「スケジュール」を混同しています。しかし、この2つを明確に分けて考えることが、効率的に目標達成するコツでもあるのです。
計画とは、「何をするか」を決めること
計画は「設計図」です。理想的な条件のもとで、どのような順序で進めればゴールできるかを整理したものです。抽象度が高く、あくまで方向性を示すものです。
料理で言えば「レシピと材料」を揃える段階です。ここは「静的」なもので、時間は流れていません。
スケジュールとは、「いつやるか」を決めること
具体的な作業を「いつから」「いつまで」やるか? それを手帳やスケジュールアプリに書き込むことを「スケジュールに落とし込む」と言います。料理で言えば「キッチンのコンロを何時から何分使うか」を決める段階です。ここは「動的」なもので、現実の時間の流れの中に配置します。
計画を立てただけでは、まだ机上の空論。自分の時間を確保して、はじめて実行可能な状態になります。「計画倒れ」になる人の9割は、この「スケジュールへの落とし込み」が甘いのです。
計画を「考えて終わらせる」か、「時間を押さえて動かす」か── その一線を越えたとき、目標ははじめて現実の行動になります。
計画とスケジュールの決定的な違い
壁を乗り越えるためのスケジューリングの技術
~「現実」の壁を乗り越える3つの視点~
計画が崩れる原因は、意志ではなく「現実」を織り込めていないことにあります。現実の壁を乗り越えるためのスケジューリング3原則と、タスク管理の視点を理解しましょう。
スケジューリングの3原則「見える・決める・動かす」
行動計画を立てているときは、誰しも気分が高揚しているものです。
そのテーマのことだけを考えていればいいので、意外と簡単にプランは出来上がります。
「この計画なら、2週間もあれば余裕で終わるだろう」
そう確信して、いざカレンダーを開いてスケジュールに落とし込もうとすると…… 愕然とします。
「来週は3日間の研修が入っていた!」
「連休があるから稼働日が少ない」
「そういえば、子どもの学校行事で半休を取るんだった」
空白だと思っていた未来には、すでにたくさんの「現実」が詰まっています。
頭の中の「2週間」と、カレンダー上の「2週間」は、まったく別物。スケジュールに落とし込もうとした瞬間に、はじめて私たちは「現実」を突きつけられます。
この「現実の壁」を乗り越え、実行可能なスケジュールを組むためには、時間を単なる「空き枠」として捉えてはいけません。時間や曜日の特性をしっかり見極めてスケジューリングの技術を磨く必要があります。
ここで簡単に、スケジューリングするうえでの3つの基本原則について紹介しましょう。
- 見える化する
行動計画をスケジュールに書き込み、空き時間を把握する。 - 決めておく
「いつやるか」を事前に決め、迷う時間をなくす。 - 動かして調整する
予定どおりにいかなければ、翌日・翌週にすぐ修正する。
スケジュールが崩れるのは、あなたの能力が低いからではありません。「現実」を考慮し、あらかじめ「想定外のこと」を織り込んだスケジュール調整をしていないだけです。想定外のことを想定内にすることが、目標達成に不可欠な考え方です。
スケジューリングの3原則
時間を管理するな、「タスク」を管理せよ
スケジュール通りに進めるために大事な心構えはこれです。
「時間を管理しようとするな。タスクを管理せよ」
時間は勝手に過ぎ去りますが、タスクは自分でコントロールできます。
- 何をやるか(What)を分解し、
- 優先順位(Priority)を決め、
- スケジュール(When)に沿って処理していく
「目標達成に必要なタスクさえ終われば、あとはどれだけ時間が余っても構わない」
これくらいの割り切りを持ちましょう。そうしないと、いくら時間があっても足りません。
時間を管理しようとせず、タスクを処理して時間を支配するのです。
現実を直視し、タスク単位で動かすことができたとき、スケジュールは、はじめて「守るもの」ではなく「味方」になっていきます。
Point
☒ 頭の中の「計画(理想)」と、カレンダー上の「スケジュール(現実)」は別物
☒ スケジューリングの3原則は「見える化する」「決めておく」「動かして調整する」
☒ 時間は管理できないが、タスクは管理できる
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