ボブ・アイガー
(写真=Thinkstock/Getty Images)

中国の人件費が上昇したため、より人件費が安価なタイやインドネシアといった東南アジアへ進出した企業は多い。進出国を決定する際、どうしても最低賃金の安さに着目してしまいがちである。社員であれば問題ないが、現地の人材を束ねる経営幹部クラスの報酬は今や日本よりも高額になりつつあることをご存じだろうか。


東南アジアの役員報酬が日本を超えた

管理職や役員クラスに限ってだが、東南アジアでの経営幹部人材の報酬が日本企業の平均報酬額を超える例が出てきている。欧米系の外資系企業が多数進出しているシンガポールでは数年前からこのような動きが顕著であったが、東南アジア周辺国でも報酬上昇の動きが広がっている。

米系人事コンサルティング会社マーサージャパンの調査によれば、インドネシアやタイ、マレーシアなど東南アジア諸国の役員クラスの経営幹部は、年間3,000万円近くの報酬を得ている。彼らは現地の商習慣に精通し、人脈も豊富に持つ。さらにマネジメント能力も高い。ただ誰でもいいわけではなく、このようなスキルと経験を持ちながら、日本企業本社とうまくコミュニケーションを取ることも求められる。そういった人材はなかなか少ないため、日系企業でも奪い合いになりがちだ。