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NISA(少額投資非課税制度)の運用も始まり、個人投資家の皆様にとりましては落ち着かない日々が続いていることでしょう。

この制度では、①投資額が年100万円を上限に最大500万まで非課税対象であること、②口座については一度開設するとその証券口座の変更は4年間することができないことが大きな特徴です。

少額ではありますが、非課税というメリットを利用して自分の勝ちパターンを模索するには絶好の制度と考えます。ただ、個人投資家としてはどうしても自分の価値観にバイアスがかかってしまい、客観的な判断ができないことが問題となります。

そこでネット証券のHPの豊富な情報量と有用な投資ツールを投資判断に盛り込む方法を再度確認してみましょう。

ネット証券会社のスクリーニング機能を使おう

まず個人投資家を悩ますのが、銘柄選定です。私の失敗経験からですが、マスメディア(ニュースや新聞)でアナウンスされた企業を選んでもあまりいい成果が出ないかもしれません。好材料が出た瞬間で、それがザラ場であろうが無かろうが株価に反映されてしまいます。投資経験のある方はこの意味がわかると思います。スピード勝負では個人は市場に勝てることはできないと考えていいと思います。

そこで、ネット証券会社のスクリーニング機能を使用して、市場から関心が低いが価値のあるお宝銘柄を探してみましょう。

スクリーニング機能のケーススタディを考える

ケーススタディとして次の事例を考えます。
小型から中型規模で割安。最近売られている会社を逆張りしたいが、値動きが激しくない会社を見つけたいときのファクターは次のようになります。(一例です)

  • PER<20
  • 50<時価総額(億)<500
  • 株価25日移動平均からの乖離率(%)<0
  • 0<株価75日移動平均からの乖離率(%)
  • 過去60日ボラティリティ(%)<15

数字に関しては、銘柄数が極端に少なかった場合や投資家のリスク選好度により変更します。NISAをされる方は、売買額の年累計額の上限が100万円となっていますので、短期売買の方には向いていません。ここでは数ヶ月から半年程度で成果を出すことを目標とし、75日移動平均を抵抗線と考えて株価が反転することを想定しています。

ボラティリティとは、ここではヒストリカルボラティリティを指します。過去60日ボラティリティが15%とは、60日の間に約68%の割合でリターンが15%に収まるという意味になります。