感情面の解決をつけながら、各問題に取り組む。


このようにして家族間で感情的な問題についてクリアーをしながら、上述しました3つのテーマについて解決・対処の方法を考えられるとよいでしょう。
上記の問題と主要な解決方法の法手段を挙げますと以下のようになります。

①遺産が承継されるので、その分配を不満がないようにしておくこと。
→遺言書の作成(推定相続人が納得する相続分の指定・信頼できる遺言執行者の指定・特別受益の持ち戻しの免除など)
②負債も承継されるので、どのように負債に対処するかということ。
→相続放棄を勧めておく。手続きについて間違いがないよう親しい司法書士や行政書士
の知人を作っておく。(相続放棄は基本的に相続開始後3ヶ月以内です。)
③相続税が生じる可能性があれば節税対策と納税資金を捻出すること。
→各種相続税対策。この点はケースバイケースなので、税理士へ相談されることが必要です。(ただし、税理士の中には相続税を得意としていない税理士も多いので、相続税専門の税理士を探すことが大切です。)
ひとつの目安として平成27年の相続税の重税化を考えれば、都心部で持ち家1件と預貯金がお有りになるのであれば1度は税理士へ相談されることがおすすめできます。

・ご参考<平成27年1月1日以降の相続の際の相続税の基礎控除額>
【600万円×法定相続人の人数に3000万円を足した金額】

相続はまずは思い出話をされながら十分にコミュニケーションをとって、その後、各法律上の問題について解決を図っていくというステップが非常に重要と言えます。


BY 行政書士S.K:(法務手続きと資産のアドバイザー)」

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