3 「レディース商品」って?

では、女性向けの投資信託とはどのようなものなのか?
これは、主に毎月分配金があり、「女性力銘柄」(女性向けの商品が多い、または女性の人数が多い企業)への積極的な投資等、これまで資金運用に足踏みをしていた女性が投資を始めたくなるような金融商品を指します。

自分が好きなブランドや企業を応援する、そんな気持ちで始めてもらおうと、各金融機関が躍起になっています。

これらの金融商品は、全体的にリスクが低く、長期間運用タイプが多いのが特徴です。

これは単に貯めることが好きで、ハイリスクを嫌がる女性共通の気質というよりは、ライフスタイルの変化にともなうリスク(結婚、出産、同居人との死別、介護、など)に対し、より備えたいという気持ちの表れにみえます。

年々数が増え、ネット証券等でも、それぞれ「女性向け」商品をアピールしているので、一度HP等を参考にするのもおもしろいと思います。


4 今後5年のレディース投資のトレンドは「寄り添う」こと

平均寿命が男性より長い女性は、「結局最後は自分で決めなければならない」という意識は多かれ少なかれあるでしょう。
それと同時に芽生えるのが、資産運用について「プロのアドバイスがほしい」という気持ちです。

地方銀行の女性向け住宅ローンの伸びが堅調なのは、地域への強い地盤を持つだけではなく、相談者として身近な存在であるという安心の面もあるようです。

そういったトレンドを踏まえ、今後、女性用投資信託は、「売ったら終わり」ではなく、一人ひとりに親身にアドバイスできるような金融のプロの存在の必要性を感じます。

それは、例えば、アナリストの分析と、保険の外交員さんとの間に立つような、資金運用から遺産相続、医療保険など広範囲を、親身にアドバイスできるようなイメージです。


5  最後に

今後はローリスクにとどまらない商品にももっと注目が集まり、「自分のリスクは自分で決める」女性は確実に増えていくと考えます。
女性のライフスタイルの変化に注視して市場を見ていくと、新たな金融商品の発見にもつながり、新しい突破口が開けるかもしれません。

今後、たくましい女性が、投資でも頭角を表していくことを願います。

S,S

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