重要指標「ボリンジャーバンド」・「一目均衡表」
その意味で、私は「移動平均線」と「ボリンジャーバンド」と「一目均衡表」があれば十分であると考えます。
<ボリンジャーバンド>
ボリンジャーバンドは、株価移動平均線を中心に上下に動きの変動幅を示す線(バンド)を描きます。正規分布における標準偏差な考え方を応用し、株価変動の範囲を予測する方法です。ボリンジャーバンドはチャートを見ると、必ず載っています。上部バンド(=中央バンド+2標準偏差) 下部バンド(=中央バンド-2標準偏差)の間に96%のデータが入ります。
<一目均衡表>
一目均衡表の基本となるのは、「基準線」と「転換線」です。「基準線」はその名の通り、相場の基準となる線です。この線はチャート上、太い実線で描かれています。一方、「転換線」は相場の変化(転換)の可能性を最も早く察知する線で。ローソク足の一番近くに描かれています。基本的には、「転換線」が「基準線」より上にあれば買いの局面、「転換線」が「基本線」より下にあれば売りの局面ということになります。
一目均衡表は、やや難解ですので、次回に詳しく説明したいと思います。
投資の王道
ファンダメンタルズ・テクニカル分析ともに重要な指標は、売買高・売買代金です。売買高は20億株 売買代金は2兆円を上回ってくれば、相場のエネルギーがあって上昇トレンドになりやすく 下回れば下降トレンドとなる場合が多いです。
実際、当時の野田首相から安部新首相への政権交代がわかった2012年11月から、2013年5月23日まで、日経平均は一本調子で上がり、アベノミクス効果(特に日銀が異次元緩和を発表)した後も、上昇トレンドは続き、売買代金3兆円以上 売買高35億株以上という日が続いたのは記憶に新しいですね。つまり相場のエネルギーが高い状態であったということです。
チャートで確認 移動平均線・ボリンジャーバンド
上のチャートは日経平均の3か月のもので、赤線が13週移動平均線、緑の線が26週移動平均線、グレーの線がボリンジャーバンドです。(8月30日現在)
ご存知のように赤い線が緑の線を上から下へ突き抜けた状態をデッド・クロスと呼び、相場が下落トレンドへ転換することを示唆しています。この日経平均3か月チャートから、ボリンジャーバンドは上限が14.250円前後で下限が13.000円前後というのがわかると思います。
東京市場の取引の7割は外国人投資家
外国人投資家はテクニカルの指標を重視する傾向が強いため、移動平均線・ボリンジャーバンド・一目均衡表を、常に見る習慣をつけてください。
チャートの波に乗れ!
シリア情勢の不透明感 9月6日の米8月の雇用統計 国内の消費税議論の高まり、9月7日に予定されている20年のオリンピック開催地決定など、重要イベントを控え、最近の相場は見送りムードの強い展開です。
私の個人的な見解ですが、日経平均の下値は、円高進行を嫌気した6月13日の12400円を割り込む可能性は少ないと見ています。
今は、企業業績などをもう一度精査して、好業績企業を調べる絶好の期間です。
富裕層の方の消費動向が、日本経済の今後の成長には欠かせないのは、間違いないと思います。
日本経済のためにも、格付け会社の投資判断だけではなく、また日経平均先物の投機的な売買に惑わされることなく、統計重要指標を冷静に見て、ご自身で判断して、投資をして利益を上げて欲しいと心から思っています。
参考文献:[日本経済新聞] [投資の王道] [投資に生かすROE]
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